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仮面ライダーアクセル 第36話 『Rの彼方に /すべてを振り切れ』

が冒頭にチョロっとしか出なかったのでw(笑)


「離して!!」

小さな拳を振り上げて必死に抵抗する凪の腕と掴みコネクターを見たとたん、井坂の顔色が変わった。

「おかしい…まだコネクターが完璧ではない。
 これだけの恐怖を味わえば、確実に完成するはずなのに!!
 なぜ…一体何がお前の心を支えている?!」

井坂は苛立ち、乱暴に凪を突き放した。倒れた凪のポケットから、竜のペンダントがこぼれて枯れ草の中に落ちた。井坂はコネクターを完成させる為に、さらなる恐怖を与えようと凪に迫る。

「井坂ァァ!!」

プリズムソードを構えたCJエクストリームが駆けてくる。井坂はウェザーに変身して雷を放ち牽制するが、CJエクストリームはそれを跳ね返す。凪を守る容易に立ちはだかり、ビッカーファイナリュージョンを発動したが、ウェザーはすばやく霧に紛れて姿を消した。

凪の腕のコネクター、電極が皮膚の上を這う様に伸びて不気味に成長しているのに、あれで完成していないのか…。完成したらどんな形になるのか気になるなぁ…。
ソードを構えて駆け寄る、走っているのに上半身がぶれないなぁ…。高岩さんって、上半身と下半身が別個に動きますよね。回し蹴りの時なんか、上半身と下半身が逆方向向いてる時がありますもん。きっと腰がボールジョイントになっているに違いない。



シュラウドがポケットから変わった形のメモリを取り出し、竜に放ってよこした。

「トライアルメモリ。
 それを使えば、総てを振り切る早さを手に入れられる。
 ……試してごらんなさい。」

竜はアクセルに変身し、新しいメモリをドライバーに差し込んだ。バイクレースのスタートシグナルのように、メモリのシグナルも赤から黄色そしてスタートの青へと変わる。そしてそれに合わせてアクセル自身の身体の色も変わった。

「これが新しいアクセル…トライアル!!」

友人と「トライアルって、痩せた鉄人28号だよね」という話で笑ったんですが、赤アクセルよりも動きやすそうですね。肩周りのパーツが小さくなって、全体的にシンプルになりました。
シグナル…と言えばカーレンジャーのシグナルマンを思い出してしまう…。シグナルマンって、武智さんが演ってた事あるんですよね。声が芳忠さんで。あああ、また見たくなってしまった。ちなみにリッチハイカ―教授は伊藤慎さん。


 「井坂は、君のこのコネクターが完成したら、メモリを差しに必ず現れる。」

凪の前にしゃがみこみ腕のコネクターをまじまじ眺めていたフィリップが、彼女の顔を見上げてそう告げた。凪の頭の中に、井坂に無理矢理ケツァルコアトルス・メモリを挿され、醜い怪物に変身する自分のヴィジョンが浮かんだ。

あ、ちらっとコネクターの完成形が映りました!!電極が翼の骨格標本の様ですね。羽を広げたような形。今の凪のコネクターには翼様に広がった電極はありませんもんね。

「怖い…。」

凪は震える両手を握り締めて俯いた。彼女の細い肩にポンと力強く手を置いて、翔太郎も傍らに跪いて笑顔を向けた。大丈夫だ、照井がいる。

「きっと…あの刑事さんが守ってくれるよね。」
「ああ…!」

そうか!とフィリップが立ち上がった。

「君の心が恐怖に染まりきらないのは、
 照井竜の存在が君を支えているに違いない。」

凪は微笑んで、力強く頷いた。

「怖がっているヤツは、つかまるトコを探してる…。」って言ったのは、『うしおととら』のうしおのセリフだったな。翔太郎のように怯えている人の身体に触れてあげるってのも、恐怖心を和らげてあげられるのかもしれませんね。自分の傍らに誰かがいてくれる…と思うだけで心強いし、触れる…というのはそれを確認するには最適な方法じゃないいかと。しかも相手の目線よりも低くなって穏やかに笑顔で話しかけるってのもイイじゃないですか。一方フィリップは理論的に翔太郎の「大丈夫だ」を裏付けて、説得力のある言葉で彼女をさらに安心させてやる。…いいコンビネーションじゃないか!

凪はジーンズのポケットにしまっておいたペンダントを取り出そうとして顔色を変えた。ない。あの時…井坂に突き飛ばされて転んだあの時に落としたんだ!凪は弾かれたように立ち上がって事務所を飛び出して行こうとした。

「凪ちゃん!今、外に出るのは危険だ。」

凪は翔太郎の言葉に足を止め、もどかしそうに俯いた。
翔太郎は彼女に対しては常に、静かな落ちついた声で話しかけていますよね。CJエクストリーム登場の後から、翔太郎の懐が広く深くなったように思えます。安心感…というのかな。だんだんおやっさんの姿が重なってくるようになりましたね。調子に乗らなければ(笑)



シュラウドがトライアルの前にそそり立つ崖の頂上を指差し、手の中のスイッチを押した。途端に、事前に仕掛けられていたらしい爆薬が爆発し、無数の岩が転がり落ちてくる。なだれ落ちる岩を縫うように、トライアルが目にも止まらぬ速さで崖を駆け登っていく。眼前に迫る岩を蹴り砕きながら崖の中腹まで行ったが、巨大な岩を砕く事が出来ずに、逆に弾き飛ばされて崖下まで飛ばされてしまった。

「パワーが足りない…!」
「違う。戦法を変えるのよ。トライアル最大の特徴は…その速さ。
 攻撃を躱わし、敵の懐に飛び込み、キックを叩きこみなさい!!
 1発で足りなければ10発、まだ足りなければ100発!!
 相手を完全に粉砕するまで。」

トライアルはカウンターを起動させて、再び崩れ落ちる崖に挑んだ。だが、今度は思う様に制御する事も出来ずに膝を着いた。カウンターはゼロを示し、トライアルの変身が解けてしまった。生身の竜を目がけて巨大な岩が落ちてきた。咄嗟に斜面のくぼみに身を伏せてみたものの、もはや直撃は免れない!そう思った瞬間、シュラウドが再びスイッチを押し、大岩は竜の頭上で木っ端みじんに砕け散った。
実践だったら確実に死んでいた。

「あのコースを10秒以内で走り切れば、
 トライアルのマキシマムドライブを使いこなせる。
 …やるの?…やらないの?」
「俺に…質問をするな!」

トライアルのメモリを手に、竜は傷ついた身体で立ち上がった。



ゆったりとした革張りのリクライニングチェアに座り、井坂深紅郎は冴子に髭をあたってもらっている。目には蒸しタオル。たっぷりと泡立てた石鹸を井坂の顎に塗りつけ、優しく井坂の髭を剃る冴子は幸せそうだ。反り取った泡をタオルで拭いて振り返り、冴子はギョッとして凍り付いた。
いつ部屋に入って来たものか琉兵衛が井坂の傍らに佇み、じっと彼の顔を見下ろしていた。琉兵衛はおもむろに冴子の手から剃刀を取ると、井坂の髭を剃り始めた。

「思い出したよ、10年前の君を。あの貧相な男が、随分と立派になったものだ。
 私に…メモリをくれとねだったなぁ。その力が欲しいと。
 君はとんだ欲しがり屋さんだねぇ。
 ウェザーのメモリを手にし…私の娘まで籠絡し…。
 これ以上、何を望むのかね?」

「私は満たされたいのです。究極の力で。」

琉兵衛は手を止め、険しい顔で身体を起こし、手に持った剃刀を水を張った洗面器に放り入れた。井坂が目を覆っていたタオルをスルリと取った。その下から現れた狡猾な蛇の様な目。井坂はタオルの下からずっと琉兵衛を凝視していたのだ。

「だから貴方を倒し、テラーのメモリを奪います。」

賽は投げられた。
ミックを抱いた若菜が驚愕に息を飲む。冴子は父の反応を見るようにチラリと顔を伺った。
琉兵衛は少しも動じた風もなく、「出来ると思うかね?」と井坂を見下ろした。出来るさ…井坂は立ち上がり手を拭きながら部屋の端まで歩いて行ってクルリと向き直った。

「もうじき私は貴方を超える。
 今度は貴方が私の前に…這いつくばる番だ。」

「そこまで言うんなら…覚悟は出来ているんだろうな?」

井坂は手に持っていたタオルを投げ捨てた。(なんだか決闘の作法みたいですね。)それがきっかけのように、琉兵衛がテラーのメモリを取り出した。

「真の恐怖を見せてやろう。」

琉兵衛の足元から禍々しく邪悪な闇が滲みだすように広がっていく。人間体のまま琉兵衛をねめつける井坂を庇う様に片手を広げ、タブードーパントに変身した冴子が立ちふさがった。何のつもりだ…琉兵衛は娘の裏切りにさして動揺を見せる風もなく、淡々と問うた。

「お父様、私もずっとこの時を待っていた…。
 もう、貴方の時代は…終わったのよ。」

冴子も覚悟を決めた。掌から作りだした3つの光球。それは父への反逆の印。

「はっはっは。撃てるのか、お前に!この父を!」

冴子は最後の躊躇いを振り切って、父に光弾を放った。琉兵衛は黒いタール状の物質を操り、瞬時に盾を作って娘の攻撃を跳ね返した。辺りが白い閃光に包まれる。

突然の姉の反逆に、そして父と姉の攻防に、若菜は竦んだように硬直して思わす抱いていたミックを床に落とした。辺りを包む静寂。若菜を案ずるようなミックの鳴き声が響き、半開きのドアが風で軋む。そこに冴子と井坂の姿は既に無かった。
琉兵衛は変身を解き、馬鹿な娘だ…と怖い声で呟いた。

緊迫の場面でした。遂に琉兵衛に反逆の旗を翻した冴子と井坂。もう戻れません。
髭剃りのシーンがまた、ピーンと張り詰めていて怖かったー。井坂の喉元に当てられた白刃が…ひゃあ。しゃべるなー、しゃべったら切れちゃうやん…!とか。あれは刃の無い剃刀で撮影したんでしょうけどね。見てる方も怖かったけど井坂先生の壇さん、別の意味で緊張されたんじゃないかと(^^;)寺田農さんにヒゲを剃って貰うなんて、なんて恐れ多くて贅沢な時間。
個人的には井坂センセの髭がジョリジョリいってるのがちょっと…いや大分萌えました。ヒゲ好きなんですよね~…ヒゲフェチ。



シュラウドが、コース脇に置いてあるトライアルマシンにトライアルメモリを差し込んだ。

「これでこのマシンは、
 トライアルのマキシマムドライブの発動時のような状態になる。」

「10秒を切ればいいんだな。」

竜の挑戦が始まった。アップダウンの激しい柔らかい土のコースで泥を跳ね上げ、水しぶきを上げて竜は走る。だが地面の凹凸を拾って跳ねるじゃじゃ馬を必死に制御しながらコースを走るのはたやすいことではなかった。確かにさっきの…マキシマムドライブ発動時のあの感覚にそっくりだ。
亜樹子は行ける行ける!と手を叩いたが、シュラウドのストップウォッチは13秒22を示している。竜の身体に電流が走る。

「失格よ!憎しみが足りない!もっと復讐の炎を燃やすのよ!」

竜はひたすらコースを走った。
しかし10秒の壁はなかなか超えられない。繰り返し繰り返し、諦めることなくコースに出る竜。シュラウドはまるで呪いをかけているかのように低く激しく呟くのだった。

「憎め!憎め!!憎め!!!憎め!!!!」

モトクロスのシーン、吹き替えは富田俊樹さんとおっしゃる方でHONDAのモトクロスの選手の方だそうです。2006年にIB2というクラスでチャンピオンになられていますね。検索してみたら、この方今年からブログを始められたようで、拝見させていただいたんですが、なかなかハードな毎日を送ってらっしゃる。(汗)激しい競技ですね、モトクロス。このモトクロスシーンを見るとそれも納得ですが。見入ってしまいますね。
あ、5月23日付の記事でライダーに出演された事にも触れてらっしゃいました。
いやもう迫力満点でカッコいいです!

「今までで一番早いかもww!」

っと、シュラウドの腕を叩く亜樹子を、物凄~く厭そうに、迷惑そうに半身を引いて避けるシュラウドに笑いましたw。なんて温度差の激しい2人(笑)
今度こそ10秒を切るか!!だが竜はジャンプした拍子に空中でバランスを崩し、バイクから投げ出されて地面に叩きつけられてしまった。

「竜君!!」

亜樹子が慌てて駆け寄る。



鳴海探偵事務所―――。
翔太郎のスタッグフォンが鳴った。翔太郎が出ると電話の向こうで亜樹子が取り乱して叫んでいる。照井が非常事態なのはわかるが、動揺し興奮しているので何を言っているのかさっぱり分からない。

「照井がどうした!?…バイクで転倒?意識がない?怪我してんのか?
 ああ。だから、落ちつけって!!」

翔太郎の言葉を聞いていた凪は自分を責めた。私がお守りのペンダントを失くしたから、だからあの刑事さんが大変なことになっちゃったんだ…!翔太郎が亜樹子から状況を聞き出そうとしている隙に、凪はそぅっと事務所を抜け出して、ペンダントを探しに行った。



ディガル・コーポレーションの社長室で、若菜は必死に姉を説得していた。

「目を覚まして!!お姉さまはあの男に騙されているのよ!!
 …だってお姉様…今まで園咲の家の為に頑張ってきたじゃない!!
 あんなにもお父様に愛されて…。

突然、冴子の乾いた笑い声が響いた。これまでに見た事もないような壊れた笑い…どこか泣いているようにも見える。散らばった書類を拾い集めていた若菜が驚いたように手を止め、怪訝な表情で姉の顔を見つめた。

「あなた、何にもわかってないのね。
 …お父様は私の事なんて、これっぽっちも愛していなかった。
 ただミュージアムの歯車として、奴隷のように束縛し、
 そのくせ、全く信頼していなかった…。」

冴子はもう笑っていない。ゆっくりと歩み寄って若菜を見つめるその瞳には、妹に対する憎しみの色があった。

「お父様が本当に愛していたのは…若菜。あなたよ。
 だから私は、お父様が憎かった…。ずっと…。
 ずっと、ずっと!ずっと!!ずっと!!! 」

やはり冴子さんは、妹と自分に向けられる父の態度から「自分は愛されていない」と感じていたんですね。でもそれは愛の裏返しですよねきっと。本当は愛されたいのに、父の愛は妹だけに注がれる。自分を愛してくれない父を憎いと感じるようになったのが、彼女が野望を抱いた発端だったんでしょう。父に対しては愛憎ない交ぜでも、若菜に対しては嫉妬=憎しみなんだと思います。
井坂が若菜のドライバーをいじった時、冴子は戸惑ったようなそぶりを見せたけど、あれは若菜に対して肉親の情を持っていたからなのか、もしかしたら、父が溺愛する若菜を傷つける事で、益々父が自分から離れていく事を恐れたのか。それとも、反旗を翻す事は父との完全な決別を意味するから、そこまでの覚悟をあの時点では決めかねていたのか…。

親に愛された記憶を持たずに大人になった冴子は、他人の愛し方をわからずにいるのかも。歪んだファーザーコンプレックスは、男の愛し方にも反映されて、父を超える可能性を持つ男を求めるようになる。冴子が霧彦を選んだもの、井坂に惹かれたのも、そこなんじゃないかな。もっとも霧彦さんに対しては早々に見切りをつけたようですが。それでも、もともとはきっと愛情の深い人なんでしょうね。深いからこそ報われない時に憎しみに転じてしまう…という事もあるかもしれませんねー…。

冴子は妹に決断を迫った。

「あなたは私の味方?それとも…敵?」

バカバカしい…お姉様、どうかしてるわ…!!若菜は明言を避けた。彼女にとっては父も姉も等しく愛する家族なのだから、選ぶなんて事は出来ない。そんなのは間違っている。若菜は踵を返すと、足早に部屋を出て行こうとした。背後で姉がタブー・ドーパントに変身する気配がする。振り向くと、姉の指先で徐々に大きくなる光球が若菜目がけて撃ちだされるところだった。

若菜は逃げて逃げて、遂に屋上に追い詰められてしまった。冴子はまたこの場所で、その手で、彼女を愛する者の命を奪うつもりなのか。若菜に逃げ場はない。タブーの周りには3つの光球が浮かび、それは若菜めがけて打ち出された。その時、若菜の前に飛び出して彼女の命を守ったのは、スミロドン・ドーパントに変身したミックだった。
 
「飼い猫の分際で…!!!」

猫さえもが、若菜を愛するのか…!
若菜を抱いてビルから飛び、逃げていく2人を憎々しげに見つめるタブー…。



野鳥園に一人ペンダントを探しに来た凪。四つん這いになって懸命に探すと、ペンダントは案外容易く見つかった。あった。凪はそれを拾い上げ、安堵のため息をついた。その時、背後から二度と聞きたくない不吉な声が聞こえてきた。びくりと振り返り、凪は凍りついた。

「やっと謎が解けましたよ。
 あの刑事が君の心の支えだったとは。」

蛇の様な冷酷な目が凪を凝視したままどんどん距離を詰めてくる。凪はまさに蛇に睨まれた蛙のように竦んだまま動けない。
井坂の目がなぜ蛇のように見えるのか、やっとわかったんですよ、今更(笑)小さな目。そして彼は”まばたき”しないんですね。一点を凝視しているような、どこを見ているのかわからない様な…。感情の読めないそんな目が蛇を想わせる。

「ならば奴を君の目の前で血祭りにあげましょう。
 そうすればコネクターは完成し、私は究極の存在となる。」



「これはお守り!付けてあげるね♡」

春子の笑顔。陽の光を弾いて煌めくお守りのペンダント。

「お兄ちゃんはヒーローなんだよ。
 この街にとっても、私にとっても。…お兄ちゃん!」


竜はトライアルコースの土の上で目を覚ました。横で亜樹子が心配そうに覗き込んでいる。竜は心配するな、まだやれる…と立ち上がり、痛む身体を引き摺ってトライアルマシンに向かって歩きだした。
そこへビートルフォンが飛んできた。

「島本凪を預かった。一人で来い。
 さもなければお前はまた大切な者をなくす。」

電話の向こうから井坂の無感情な声が聞こえてくる。竜の表情が険しくなった。井坂!…ときいて亜樹子が不安げに駆け寄ってくる。井坂は時間と場所を指定してきた。4時に風吹峠。それまでに何としてもトライアルの力をものにしなければならない。竜はシュラウドを睨みつけて言った。 

「俺は行かなきゃならない。次こそ10秒を切る!!」
「復讐ではなく、その子を守るために?」

シュラウドが問うた。

「そうだ。」

竜はヘルメットを着けるとトライアルマシンにまたがった。シグナルが青に変わる。これまでにない集中力で果敢にコースを責める竜。ゴールを駆け抜けた竜にシュラウドはタイムを告げた。

「9.9秒。合格よ。」

やったぁぁぁww!亜樹子が両手を広げて竜の元に駆けていく。シュラウドはトライアルメモリをマシンから抜いて竜に手渡した。手の中のメモリを見つめ、竜は穏やかな頬笑みを浮かべて亜樹子に伝言を頼んだ。

「所長。左とフィリップにもよろしくと伝えてくれ。」

ヤツは一人で来いと言った。新しい力を手に入れたからと言ってウェザーが強敵なのは変わりはない。半端な覚悟では凪を守りきる事は出来ないだろう。還らぬ覚悟…。
竜は表情を引き締めると亜樹子に背を向けて、戦いの場へと赴く。

シュラウドもくるりと踵を返し、ストップウォッチを捨てて、竜とは逆の方向へと歩いていく。亜樹子がストップウォッチを拾い上げ、そこに示されたタイムに怒りの声をあげた。

「うそ…10秒切ってないじゃん!!
 ちょっと!これどういう事!!??」

「彼は憎しみの心を忘れた…もう興味はない。」

興味が無くなったから、トライアルの力を使いこなせないまま勝手に決戦に挑んで、後はどうなろうが知った事ではない…と?それじゃ…竜くんは…!?10秒70で止まっているストップウォッチを見つめ、亜樹子がもう一度顔をあげた時には、シュラウドの姿はどこにも無かった。

シュラウドは竜の憎しみの心を利用して何をしようとしていたのか。彼女はフィリップにも近づいていましたけど、フィリップもまた、シュラウドの思い通りにはならずに翔太郎をパートナーとしてエクストリームを完成させました。あれは、彼女にとってアリなのかナシなのか、そこらへんはまだはっきりしてませんね。
何にしてもシュラウドって何者で、何がしたいのか。翔太郎達や竜に渡したドライバーやメモリ、そしてガジェットの数々…。それだけを作り出す技術も設備も持っているんですよね、考えてみれば。う~ん、謎。



一体どこでお茶してるのだ(笑)
そしてこのテーブルと椅子、ちょいとオシャレな日傘とお茶セット一式、どうやって持ってきたのだ。井坂先生と冴子さん。

おそらくは風吹峠に通じる山道の途中で、井坂深紅郎と園咲冴子は優雅にお茶を飲んでいた。琉兵衛に宣戦布告をしてきたからにはもう後には引けない。井坂も冴子も、2人とももう目の前に道を突き進むよりほかにはない。それでも…冴子は井坂に寄り添って幸せそうに微笑んでいる。

「冴子君。私は今、戸惑っています。」

井坂がカップを置き、冴子に語りかけた。戸惑う…何を…?冴子が不思議そうに聞いた。

「自分の気持ちにです。
 ハッキリ言って君は、園咲琉兵衛に近づくための道具でした。
 でも、今は違う。」

井坂は傘を広げ、冴子の手を握り締めた。え…?冴子は井坂の顔を見つめた。

「私にも…こんな感情があるとは…。」

傘で隠すようにして井坂が冴子に唇を寄せる。冴子はうっとりと目を閉じた。だがその唇が触れ合う前に、峠を駆け昇ってくる爆音が聞こえてきた。竜が来たのだ。決戦の時は来た。井坂は立ち上がり、指定の場所に向かう前に冴子に言葉を残した。

「戻ったら…ドーパントの君ではなく、本当の君を見せてください。」

あああ…井坂先生に死亡ふらg(ry



風吹峠で2人の男が対峙する。井坂の後方には地面に突き立てられたステッキ様の傘に縛られた凪が、必死に拘束から逃れようともがいている。竜は井坂越しに凪を見つめ、すぐに助けてやる!と微笑んだ。

「いいんですか?そんな約束をして…!!」

井坂がウェザーのメモリを取り出して変身した。

「僅か1%も渇望みが無いのに。」

竜がアクセルメモリを取り出してアクセルに変身する。ウェザーは静かに天を指差し、アクセルめがけて無数の雷を落とした。エンジンブレードを構えて真っ直ぐに突っ込んでいくアクセル。
やはりこのままではウェザーに太刀打ちできない。アクセルはエンジンブレードを離し、トライアルメモリをドライバーに差し込んだ。

「すべて…振り切るぜ!!」

アクセルはトライアルにチェンジした。アクセルが新しい力を手に入れたと知っても、ウェザーは余裕を見せていた。これまでのアクセルとの戦いは、悉くウェザーが圧勝してきたのだから、今回も負けるという結末は井坂の頭の中にはないのだろう。アクセルの新しいフォームを小馬鹿にしたように眺め、いつものように頭上から雷を落とした。スピードの能力を手に入れたトライアルは、目にもとまらぬ速さですべての雷を躱わし、ウェザーに拳を叩きこんだ。なるほど、確かに早い。ウェザーは本気でアクセルをつぶしにかかった。前回アクセルを封じた雷雲を呼び、トライアルを包み込む。

「いくら素晴らしいメモリでも、所詮使うヤツが虫けらでは意味がない!!」

だが、トライアルは自分を取り巻く雷雲から、無数に伸びる放電をすべてかわし、雷雲までも振り切ってウェザーの前に立った。さすがに怯むウェザー。

「見せてやる。トライアルの力を…!!」

「ダメだよ!竜くん!本当はまだ10秒の壁を切ってなかったのぉ!!」

翔太郎・フィリップと共に駆けつけてきた亜樹子が叫んだ。トライアルのマキシマムドライブを発動しても、また制御できずに自滅してしまう…!

「いや。ヤツはやるさ。」

翔太郎が強く言った。フィリップその思いは同じなのだろう、黙って見守っている。
3人が見守る中、トライアルはメモリのカウンターを押し、それを宙に放り投げると同時にダッシュした。凪が後ろ手にペンダントを握り締め、祈る様に固く目を瞑る。
ウェザーの攻撃をすべて躱わし、トライアルは信じられない程のスピードでウェザーにキックを叩きこんだ。トライアルのキックはやがて『T』の文字を描き出す。

竜の新しい力に鳴海探偵事務所の面々も、息を飲んで目を見張る。峠の向こうから冴子が駆けてきて、茫然と立ち尽くした。空に放り投げたメモリがトライアルの手の中に落ちてきた。カウンターは98。

トライアル・マキシマムドライブ!!(…後から言うんだ…)

「9.8秒。それがお前の絶望までのタイムだ。」

絶叫を上げてウェザーが爆炎に包まれた。「井坂先生…!」遠くから戦いを見ていた冴子が、ぐらりとよろめいた。井坂の身体から吐き出されたウェザーのメモリが、宙で粉々に砕け散る。
メモリブレイクされた井坂は、うめき声を上げて地に倒れた。

「やったぁww!!竜くんが勝ったwww!!」

全身で喜びを表現する亜樹子。翔太郎もフィリップも、嬉しそうにニヤリと笑った。


「信じられん…私への憎しみが、ここまでお前を強くしたのか…?」

「俺を強くしたのは…憎しみなんかじゃない。」

ケツァルコアトルス・メモリを握りつぶし、トライアルは凪を振り向いた。井坂の脅威は去った。もし書いたら凪の笑顔は、それよりも竜が無事だった事を喜んでいたのかもしれない。
井坂はバラバラになったケツァルコアトルス・メモリを茫然と見つめていた。井坂の野望は潰えた。

凪の腕からコネクターが消えた。

「ありがとう。…これ。」

凪は戒めを解いてくれた竜の手にペンダントを落とした。

「君を守れてよかった…。」

竜は優しい瞳で凪を見つめて呟いた。
なんとなくですけど…竜が泣きそうな目をしているような気がしました。妹や父母を守れなかった事は、ずっと竜を苦しめていたのだろうなと思うんです。だからこそ、妹の面影を思い出させる凪の事を、何としても守り抜きたかったのだろうと。守れてよかった…これでようやく竜の心は救われたのだろうなと思います。家族の敵の井坂も自分の手で倒し事が出来たけれど、それが憎しみの心でではない…という事の意味は大きいですよね。

翔太郎とフィリップ、そして亜樹子が2人の元に歩み寄った。竜は井坂を連行しようと手錠を取り出した。そのとたん、おぞましい呻き声が聞こえてきた。驚いて井坂に目を転じると、彼の顔中に生体コネクターの形をした蚯蚓腫れが浮かび上がり、それは全身を浸食していくようだ。

「メモリの過剰仕様のツケが回ったんだ…!」

喉を押さえてのた打ち回る井坂。もはや全身がコネクターにまみれた井坂は、血走った目で竜たちを睨み、苦しい息の下で呪いの言葉を吐いた。

「これで終わったなんて思うな…!お前らの運命も…仕組まれていたんだ!
 あの…シュラウドという女に…!

 お先に地獄で待ってるぞォォォ!!!」

断末魔の叫びと共に、井坂は真っ黒な墨のようになって跡形もなく消えた。悪党とはいえ、なんて惨い最期なのか…さすがのライダー達も思わず目を背けた。
井坂を失った冴子は哀しみと絶望に、肺の中の息を全部吐き切る様にして崩れ落ちた。
父に反旗を翻した彼女にとって、井坂は唯一の支えだったのに。この先たった一人で一体どうしたらいいのか。

シュラウドがじっと見下ろしていた。



還らない覚悟を決めて戦いに赴いた竜が勝ち、戻った後の約束を交わした井坂が負けた…。という所が皮肉というか、そういうものかもしれないというか。別の見方をすると、誰かを守るために自分を投げ出した竜と、自分の野望の為に他人を犠牲にした井坂と。それでも勝負は関係ないのだろうな。やっぱり戦いはノリの良い方が思いの強い方が勝つんだろうか…。

井坂センセの最期、切ないなぁ…。最期の最期で冴子さんへの気持ちに気づいたのだな。井坂先生も人間だったんだーと。この人も真っ直ぐに人を愛せない人だったのか。冴子さんもどうするんだろうなぁ。何もかもなくしてしまって、自暴自棄にならなきゃいいけど…。



事件は終わり、島本凪は明るい笑顔を取り戻した。

風都野鳥園に『鳥のお姉さん』の笑顔が戻った。子供たちと大好き案鳥に囲まれて、凪は本当に幸せそうだった。その様子を、翔太郎と亜樹子が少し離れたところで眺めている。亜樹子は「まぁ~たお金になんない仕事しちゃったよ~」と軽く翔太郎を睨んだ。
翔太郎の姿を見つけた子供達が、口々に「ありがとう!」と叫びながら走ってきて、2人を取り囲んだ。

「今回のヒーローは、俺じゃなくって…あっち。」

翔太郎が指さした先には、凪の元気な姿を嬉しそうに見つめる笑顔に竜がいた。

「お兄さん!誰!?」
「何歳ですか?!」
「職業は!?」

気が付くと竜の周りには子供達が集まって、矢継ぎ早に質問をしてくる。吃驚して両手で子供達を制した竜は、照れたように笑って言った。

「俺に質問…しないでくれるかな?」

凪は楽しそうに笑い、翔太郎と亜樹子もニヤニヤと竜を見つめる。
風都野鳥園は子供たちの笑い声に包まれた。



次週のは。
冴子さんが、自業自得とはいえ可哀そうな事になってきました(ノ_;)
財団Xという支援組織から使者が来るようですね。紫の髪の彼女はJAEに佃井皆美さんじゃありませんか!!これは楽しみです!JAEイベントでの彼女は、舞台上で物凄くあがっていてとっても可愛らしかったんですよー。「え?どうしよう…」なんて小声で呟いていて。すごいですねー!ガラリとキャラが違います。アクションも期待です(ワクワク)それにしても、この紫頭のゴスロリキャラ、どっかで見た事あるなと思っていたら、サンデーでやってた『魔王 JUVENILE REMIX』のスズメバチを彷彿とさせるんですね。白スーツのイケメンとも使者なんでしょうか。鳴滝さんチックなおじ様も登場しますし。フィリップと若菜の再開…というか遂に顔を合わせるというか。
いよいよフィリップの素性も明らかになってきそうですし。楽しみですわ。












 
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第36話感想

ノラ様、こんばんは。又々、暑くなって来ました。

ダブル>
・園崎家の描写。井坂の顔剃りをする琉兵衛。
『何時でも、お前の寝首は掻けるんだぞ』の暗喩に戦慄を覚える。

・照井との絆により少女・凪、恐怖を克服。計算違いの展開に焦る井坂。

・アクセル新フォームを会得するべく、モトクロスに挑む照井。
 復讐心に欠けた為、目標タイムに辿り着けなかったので、シュラウドあっさりと、
 照井をお払い箱にしてしまう。

・其の事実にも慌てず、新フォームを用いた照井。ウエザーに勝利する。

・ウエザードーパントの敗因は、変態描写が薄まったから?
 冴子への愛情が、命取りになってしまった様子。
 ミュージアムを裏切った、冴子の背後に立つシュラウド。
 いよいよ、史上最大の夫婦喧嘩の始まりか? 子供等を巻き込んで。

こんばんわ、M NOMさん!

昨日はとても暑かったのに、今日は雨が降り出した頃からまた肌寒くなりましたね。暑かったり寒かったり、体調を崩す方が多いようです。M NOMさんもお気を付け下さいね。

Wも残すところあと1クール位でしょうか。
中盤ステージのボス・ウェザーが倒れ、物語は新たなステージへ。新キャラも登場して、これから最終回に向けてすべての謎が解き明かされていくんですね。
22日に超電王トリロジーが公開されましたが、劇場では夏のWの劇場版の予告もかかりました。TVシリーズの完結なのか、別のエピソードなのか、パラレルなお話なのか、気になるところです。


あの剃刀のシーンは観ていて「ひゃあ…怖」となりましたね。井坂先生=ウェザーも出鱈目に強いし不気味な存在でしたけど、琉兵衛さんはさらに脅威を感じますね。まだテラーが本気で戦っている所を見ていないから余計に。

照井竜は家族の敵を見事にうち果たした訳ですが、憎しみの心で戦ったのではなかった事が救いです。彼は誰かを守る仮面ライダーとして戦った。これまであまり笑顔を見せなかった竜ですが、これからは凪や子供たちに向けられたような穏やかな笑顔を見る事が出来るんでしょうか。

エロ変態医師として登場した井坂深紅郎ですが(←言い過ぎ ^^;)最期は人を愛する心を思い出して、井坂先生も人間なんだなぁと思えましたねぇ。後に残された冴子さんの行く末を思うと切ないですね。

シュラウドも園咲に関係ありそうですけど、琉兵衛さんと過去にないか因縁があったんでしょうね。やっぱり元妻?(笑)
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