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大魔神カノン 第7話

タイヘイに連れられて「だいちゃん」にやってきたカノン。
そこで、タイヘイ達にこれまでの出来事をすべて話した。彼等はカノンの話を真剣に聞き、それぞれが憤りや、同情を口にした。シン…と黙りこくった皆を見回し、カノンは自分の話で場を暗くしてしまった事を詫びた。それでも、オンバケ達はカノンの置かれた状況を思い、誰も言葉を発する者はいない。
こんな時、空気を切り替えるきっかけを出すのは専らタイヘイなのか、彼は場を和ませる為に一つの提案をした。

「ああ、んだ!こういう時は、やっぱ歌だで!歌!
 カノンちゃん、祈り歌!歌ってけろ。
 そいづ等のでねぐでよ、本物の祈り歌!」

「本物の…?」

「うん。ホントにいい歌だがんな。 曲もいいし、歌っている言葉も。
 なんちゅうかな…温かい気持ちになるんだよな。」

タイヘイの提案に、オンバケ達は嬉しそうに笑顔を見せて、カノンに祈り歌をせがんだ。カノンはしばし躊躇う様に俯いたあと、おもむろに顔をあげて歌い始めた。本物の祈り歌を。

 鐘の音が 里に響けば 鳥たちみんなで お山に帰る…

ニコニコ笑いながらカノンの歌を聞いていたタイヘイの表情が、だんだんと曇ってくる。何かが違う。何かが引っかかる。その違和感を、タイヘイは「だいちゃん」を出たカノンに直接ぶつけた。

「さっきの歌…なんか今一つ調子が出てなかったというか…
 やっぱり、思いっ切り歌えない理由があるんだべか?」

カノンがその問いに答える前に、ガラリと戸が開いてイケチヨが暖簾を片付ける為に出てきた。名残惜しいのはわかるけど、あんまり引き留めなさんな…。イケチヨに言われて、タイヘイはすまねぇ!と片手で拝み、じゃあなと話を切り上げた。

カノンは、本当は聞いて欲しかったのかな。思いっ切り歌えない理由を。
カノンの話を聞いても、彼等の態度は変わらずに温かい。カノンの純粋な苦悩を真っ直ぐに受け止めてくれて、しかも一緒に悲しんだり怒ったりしてくれる。それがカノンには嬉しかった。見失っていた足元の道を、仄かに照らしてくれる光に出会った気がした。

カノンは何か話したそうにタイヘイを見つめ、しかしその言葉を飲み込んで、おやすみなさいと頭を下げた。言いたい事を口に出せないのは相変わらずですけど、でも表情が違いますね。とっても穏やかな柔らかい表情になってるし、声も明るいし、帰途に着く足取りも心なしか軽い…気がする。

遠ざかっているカノンの後ろ姿を見送りながら、タイヘイはイケチヨに言った。

「ありゃあ、絶対連中のせいだな。」
「連中?」

ここはひとつ俺が!!
タイヘイはカノンの歌を取り戻すための決意を固めた様です。いいなあ、タイヘイ。真っ直ぐで気持ちいい。自分が考え過ぎちゃうカノンタイプなので、タイヘイの様にシンプルで瞬発力のある人に憧れるし、傍にいてくれたらそれだけで「大丈夫」と自信を持つ事が出来そう。他力本願で情けないんですけど。
いいなぁ、タイヘイ。

この面々がズラッと揃った店内に入った時のカノンのリアクションも見たかった気もしますが(笑) トモスケが尻尾振ってたら可愛いな。見るたびに犬にしか見えなくなってくるの、トモスケ。

カノンのどんぶりの中に汁も残っていなかったのが、地味に可笑しかった(笑) お腹すいてたんだなー、カノン。それとも、オタキ婆さんのラーメン、むちゃくちゃ美味しいのか、どっちかですね。
毎週カノン見てるとラーメン食べたくなるのは困ったもんだ。


幸太郎は夢を見ていた。

真っ白い部屋の真っ白いソファに腰掛け、幸太郎はひとりで食事をしている。と、どこかで幸太郎の名を呼ぶ声がする。ふと顔をあげると、真っ白い壁に白木の扉が忽然とあった。
扉の向こうは、やはり真っ白い部屋で、部屋の中央にはふたつの人影があった。一人は少年の頃の幸太郎。もう一人は眉間にしわを寄せて不機嫌そうに彼を見下ろす母という名の女だった。

 「ちゃんと書いてあるでしょう!」
 「私が怒られるのよ、お父さんに!」
 「いい加減にしなさい!どんだけ時間がかかっているのよ!」

母はなかなか問題が解けない息子にだんだんと感情的になって声を荒げ、息子は母の怒りに萎縮して益々集中できずに、それがさらに母の怒りを煽っている。頭の上から浴びせられるヒステリックな罵声に、少年の顔は徐々に歪み、やがてどこかで見た事のある男へと変貌した。男はゆっくりと母に向き直ると、手に持ったナイフを振り上げ…そして…!!

幸太郎は思わず扉を閉めた。今のはなんだ?息が浅くなる。幸太郎…頭の中に、誰かが呼びかけてきた。見ると、さっき隣の部屋で母を刺した男が目の前にいて、虚ろな狂気を秘めた瞳で問いかける。

「世の中に生まれてくる意味って…なんなのかな?」

込み上げてくる恐怖。男から顔を背けた瞬間、幸太郎は自分の部屋のベッドで目を覚ました。

「なんだよ…。」

その時、枕もとの携帯が鳴った。サキからだった。近くまでバイクで来ているから、たまには軽音研に顔を出そうと言う。幸太郎は乗り気ではなかったが、0℃的にはマズイ…とサキに説得されて渋々ベッドから起き上がった。

幸太郎の両親は、教育熱心な厳しい親だったのかな。ちょっと度が過ぎているような気もしますし、私の周りには知っている限り、ここまで親としての自分を見失った母親はいませんでしたけど。でも、親にそんなつもりはなくとも、子供の視点で見たら、怒っている大人はこんな風に怖ろしい形相に見えるのかもしれない。親は「子供の為に」と必死に懸命に勉強とかをやらせているのかもしれないけれど、子供にしてみれば、ただ「やらないとひどく怒られる」「親が満足する結果を残さないと…」と、大なり小なりプレッシャーを感じて追い詰められているのかもしれない。…だから、きっとこれは、幸太郎少年の視点から見た母親なのかなと。
母親を刺すヴィジョンは願望。母を刺した冴木は幸太郎の中の殺意。イパダダはこの潜在的な殺意に棲みついて、信じられないスピードで力をつけているのかな。母親に対する殺意って、相当なものだと思うんですよねー…。なんて、小難しく考えてみたり。



翌朝、出掛ける支度をしながら、カノンの表情は晴々と明るかった。ちゃぶ台の陰からコッソリ覗き込んだブチンコは、カノンの明るい笑顔にホッとした。テキパキと支度を整えて鞄を肩にかけ、勢いよく玄関に出ようとしてクッションを蹴飛ばしたとたん、妙な声が聞こえた気がして振り向いた。部屋にはドリちゃんのほかに誰もいない。気のせいか…カノンは首をかしげて外に出た。ブチンコ、乙



「だいちゃん」では。

座敷に横になったハシタカを、横座りになってうちわで煽るイケチヨ姐さんの図で、思わずオヤジ視線になってしまいましたw。女なのに。

カウンターの電話が鳴った。テーブルの汚れを一生懸命こすっていたトモスケが顔をあげる。どうやら自分が一番手隙だと察して受話器を取り、おどけて声色を作った。

「はい!ラーメン一筋ン百年!ダイちゃんです!」
「はぁん?!オメ誰だ?」
「あんたこそ誰ですか!!」
「石灯篭一筋五百年!ジュウゾウだぁ!!」

トモスケは弾かれたように椅子から立ち上がり、恐れ入って小さくなった。
ジュウゾウ爺がタイヘイの所在を問うと、すっかりおとなしくなったトモスケは「ついさっき出掛けた」と答えた。てっきり祈り歌の娘っ子の所に行ったのかと思ったら、『れーどしぃ』とかいう”ばんど”の所だと言う。トモスケはジュウゾウ爺に手短に事情を説明した。タイヘイが0℃の連中をとっ捕まえて、カノンに謝らせようとしている事も。

「カノンちゃん、もともと歌うの好きな子みたいですからね。
 タイヘイさんとしては、そんなカノンちゃんに伸び伸びと歌を歌って欲しいって。」

トモスケの言葉を聞いて、タイヘイは思いのほか気が回る…と、ジュウゾウ爺は上機嫌になった。そこで止めておけばよいものを、トモスケは「そう言えば…」と余計なことまで切り出した。

「カノンちゃんはイパダダ退治の役に立つと聞いてるんですが、
 どういう関係があるんですか?カノンちゃんとイパダダ退治は?」

秘密だと言っておいたのによ!…途端にジュウゾウはぷりぷり怒り始め、「今にわかる!」と受話器に怒鳴り付けると、一方的に電話を切ってしまった。

「タイヘイ、またなんかやらかしたのか?」

というショウタの一言に笑ってしまいました(笑)成りは子供の形をしているけど、ショウタもオンバケの一人ですもんね。見た目の年齢は関係ないのかもと。
少しずつ前には進んでいるが、まさか祈り歌が盗まれていたとは。ジュウゾウ爺はため息をついてショウタを見た。
ショウタ、可愛いなぁ。なんて可愛いんだろう。変な言い方ですけど、本当に子供らしい子供…と言う感じの素朴さと 純真な可愛らしさがあって、ああお持ち帰りしたい♡ 鈴木福くん。名前まで可愛い。もうすぐ6歳なのね。



大学へと急ぐ途中、カノンは初めてタイヘイが歌っていたあの公園を通りかかった。タイヘイの顔と共に、昨夜の彼の言葉が頭をよぎる。

やっぱり、思いっ切り歌えない理由があるんだべか? 

思い切り歌えない理由…。



幸太郎を後ろに乗っけてバイクを走らせながら、サキはずっと『TO THE TOP』を口ずさんでいる。

「好きだよな。ステージで歌ってりゃ充分だろ。」

幸太郎が呆れたように言った。

「だって気持ちいいんだもん!走りながら歌うの。」

サキは本当にこの歌が好きで好きで、歌うのが楽しくて仕方ないと言った顔で幸太郎を振り返った。この歌、本当に好きだなぁ…と言う純粋で素直な気持ちは、サキもタイヘイ達も同じなんだろうな、と思うと複雑です。サキにとっても『TO THE TOP』は特別な歌なのだろうから。



バスを降りたカノンは大学に向かう途中で、地べたに這いつくばって何かを必死に探している風の女性を見つけた。カノンは歩調を緩め、辺りを見回して、思い切って声をかけた。

「あの…コンタクトですか?」

ところが女性は殺気立った声で「こっちに来ないで!」と叫んだのだ。カノンの顔をキツイ目で睨み、「踏んだら弁償してくれるの!?!」と声を荒げた。竦んだように立ち尽くすカノンに、さらにキツイ言葉を投げつける。

「余計なお世話!あっち行って!」

カノンは俯いて、重い足を踏み出した。

いくらなんでも他人の厚意をここまでヒドイ言い草で跳ね付ける人と言うのを、正直私は見たことないですが(笑)まぁ、それでも色々と想像すると違った見方が出来るんじゃないかと。
もしかしたら、朝からツイてない事続きでイライラが積もっていたのかもしれないとか。取らなきゃならない講義があって時間もなくて、困ってこんなに必死に探しているのに、行きすぎる人たちは見向きもしてくれず、段々腹が立って来て、意固地になってきて、たまたま声をかけてきたカノンに八つ当たりしちゃったのかもしれないとか。コンタクトが見つかってホッとした瞬間、カノンの事を思い出して「悪い事しちゃった」と気にしてるかもしれないし。自分の感情を真っ直ぐにハッキリと言葉にして出せる人は、ある意味自分に正直で、根は悪い人ではないんじゃないかと思います。大人か子供かといったら、ちょっと子供っぽい人だな…とは思いますけど。

カノンのテーマを考えたら、「実際はこんな奴おらんだろ」と突っ込みを入れたくなるくらいデフォルメを利かせた方がわかりやすいと思って見てるんですけどね。



祈り歌を盗んだ0℃をとっ捕まえてカノンに謝らせる…!と意気込んでスクーターで大学に乗り込ん出来たものの、肝心の0℃の所在が分からずに途方に暮れるタイヘイ。辺りをキョロキョロ見まわしていると、一人の女子学生が近づいてきた。前にトモスケと共にリサイタルをやった時に、0℃の曲をリクエストしてきた子だ…多分(笑)タイヘイは渡りに船とばかりにその子を捕まえて、必死の形相で0℃の事を尋ねた。



久しぶりに幸太郎を軽音研に引っ張ってきたサキは、ホワイトボードの『今月の幽霊部員』の幸太郎の名の横に「きました♥」と書きこんだ。(「あさみ→彼氏と共に退部した模様…。」も笑ったけど、幸太郎の上の『春 巻夫』ってどんなネーミングセンス(爆))
部室に顔を出してみたものの、幸太郎はつまらなそうに煙草に火をつけて、ライターをジーンズのポケットにねじ込んだ。

「そのライター、部の共有でしょ?」
「ああ。」
「…って、返さないし。そういうトコ直さなくていいわけ?」

お前の物は俺の物、俺の物は俺の物…じゃないけど、幸太郎は、自分が気に入ったものは自分の物にしてしまう癖があるんでしょうかね。そしてそれを当然と考えているのか…。

サキはせっかく午前中から学校に来たんだから、授業に出たら?などと世話を焼いてくる。幸太郎は眠そうに大欠伸をして、ぽつりと呟いた。

「へんな夢を見た…。」
「夢?」
「なんつうか…やたらリアルな…。」

サキは、後で聞かせてと笑って、授業に出る為に部室を出て行った。

サキと幸太郎ってのは別に付き合っているというわけじゃ…ないですよね。サキは他のメンバーに比べてズケズケと幸太郎に物を言うし、幸太郎は幸太郎で、妙にサキの言う事なら、ブツブツ文句は言いながらも妙に素直に聞くし。でも恋人同士…というほど甘さを感じないので。



コンタクト探しの美女に手伝いを拒否されて、それまでのカノンだったらもっとめげて落ち込んでいそうですが、思いの外へこんでいません、カノン。タイヘイ達との邂逅は、カノンにちょっぴりの勇気と自信を与えてくれたようです。
ふと、0℃について語る学生同士の会話が耳に届いた。

「0℃のって、曲は好きだけど、でも詞はどうよ…って感じだよね。」
「なにげにあいつらっぽいっていうか勝ち組狙いがもろに出てるよな。」

何も知らずに「TO THE TOP」を聴いている人たちの中にも、そんな風に感じる人もいるんだ…。カノンはタイヘイの言葉を思い出して、何か心がまた一つ軽くなるのを感じた。

 ホントにいい歌だがんな。 曲もいいし、歌っている言葉も。
 なんちゅうかな…温かい気持ちになるんだよな。


カノンは顔をあげて、足取り軽く階段を駆け上がっていった。



「あの曲のどこが悪いの?私はかなりイケてると思うけど。」

0℃のファンらしい女の子の話を聞きながら、タイヘイは頭を掻き毟った。

「んだから!イケてるとかイケてねどがじゃねぐて!
 それ以前の問題なんだす!!
 とにかく!そいつらに会いたいんだす!」

事情を知らない彼女には何のことやら…と言う感じです。会ってってサインとかもらえないよ?と、横を向き、サキの姿を見つけて嬉しそうに声をあげた。

「うそ!生サキ!超偶然!…おじさんが探してた
 0℃のボーカルの子。」

彼女はタイヘイを振り返り、指を差した。
私も「高岩さん」なんてよく使いますが、「生サキ」って生々しい響き(笑)生裂き…みたいで。きゃー、なんか痛そうw。
あの子が!タイヘイは険しい顔をして駆け寄り、サキの前に立ちはだかった。

「あんたらよ、他人のモン勝手に自分の物さして平気なんだべか!!」
「え?」
「知らばっくれんなス!ちゃんと知ってんだぞ!
 あんたらがあの子の歌、勝手に自分達の物にしたって事!」

突然目の前に現れた変な男に、わけのわからない事を捲し立てられて、サキは驚き、この変な男を避けるようにして行こうとした。タイヘイ唐突過ぎw(笑)本当に真っ直ぐな人ですね。真っ直ぐ過ぎて前しか見えない。また琴風の様ながぶり寄りです(^^)

タイヘイを不審者を見る様な目で眺め、その場を逃れようとするサキを押しとどめ、タイヘイは「聞けばわかる!」と姿勢をただして、カノンの祈り歌を歌って聞かせた。
この歌は…!!サキの目が驚愕に見開かれ、そして…。



「だいちゃん」の座敷では、オンバケ達がイパダダ退治についての話しあいをしている。
イパダダはコロコロと依代を変えられる。その事は過去の文献にも記されている。だが、それは『十魂』になったイパダダにしか出来ない事だ。前回に出た奴も『一魂』の頃は一人の依代に拘っていたと、客がはけた店内からオタキ婆さんが顔を出した。
イパダダも一魂の頃は自分の力が上手く掴めないから、依代をとっかえひっかえする様な無茶はしないと言う事か。だが。
今回のイパダダは違うようだ。強力なタマシキを毎日だしてきたり、昼間っから現れたり。ひょっとして成長もはやいのかもしれない…。

「あのぉ~、十魂になるとどうなるんですか?」

トモスケが問うた。(それは視聴者の疑問でもあるw)
イパダダは依代に乗り移る時、一魂のイパダダなら依代が寝ているか、意識のない時でないと乗り移れない。だが、十魂になると、好きな時に依代の身体に入る事が出来る…。



軽音研の部室で、部員の子に話しかけられ、幸太郎はうるさそうに部屋を出た。屋上のベンチに一人座り、煙草をくゆらせる幸太郎。その時屋上の片隅の空間がゆらりと歪み、闇が滲みだすようにしてイパダダが現れた。白い顔に穿たれた邪悪な目が幸太郎を見つめ、すぅーっと滑る様にして幸太郎の傍に寄ってくる。
まさか、意識のある状態の幸太郎に乗り映る事が出来るようになっている…と言う事か。



タイヘイの歌を聞き終わったサキは俯き、やがて顔をあげて「確かめさせてください」と踵を返した。部室に戻ったが幸太郎の姿はない。サキは0℃の他のメンバーに電話をかけて真相を問い質した。電話の相手がどう答えたのかはわからない。幸太郎の手前、言葉を濁してハッキリとは答えなかったのかもしれない。サキはカノンに直接真相を聞く事にしたようだ。
怖い顔で「俺も行く」と言うタイヘイを、ここで待ってて下さいと断った。
これは、私たちの問題だから。

「あの歌はよ、あの子の大事な大事な…」
「私にだって!!」

タイヘイはサキの必死な目に思わず言葉を引っ込めた。

「私たちにだって…大事な歌です。」

サキの思いつめた表情。

今回は私、なかなか文章が書けないんですよね。週末にバタバタと用事が入って、反芻して熟成する時間が取れなかったってのもあるんですが…難しいんですよ。カノンにとっての「祈り歌」、サキにとっての「TO THE TOP」。どちらにとっても大事な歌という点で同じなんですよね。「TO THE TOP」は、確かに幸太郎がカノンの歌を勝手に作り替えたものだけど、サキはそんな事を知らずに歌っている。彼女は本当に「TO THE TOP」を、0℃のオリジナル曲として愛してるみたいですし。
タイヘイの「もう2度と歌うな」という言葉は、サキから「TO THE TOP」を奪う事になります。それって、幸太郎がカノンから歌を奪ったのと同じじゃないかと。そう思うと辛くて。

カノンは…なんだか勝手な想像ですけど、男子学生の会話を聞いて何かふっ切れたのかななんて思ったんです。彼等は「TO THE TOP」に対してどちらかと言えば否定的な意見を持っていたけど、「曲はいい」と言ってくれた。タイヘイ達は曲も歌詞も、聞いていると温かい気持ちになれると言ってくれる。カノンの祈り歌は、消えたわけじゃない、と…うーん、うまく言えませんね。「TO THE TOP」に取り込まれてしまった祈り歌を、ちゃんと感じ取ってくれる人もいる…と。

結局歌って、歌い手と受け取り手の気持ちによって、良い歌にも悪い歌にもなるのかな。

タイヘイは思いつめたサキの必死な目に気圧され何も言わずに、サキを見送った。ため息をつき、窓の外に目を転じたとたん、思いもよらぬ姿を見つけて息を飲んだ。
大学の構内を彷徨う、依代に乗り移ったイパダダの後ろ姿!!
タイヘイは慌てて外に飛び出して行った。



講義を終えたカノンは、教室にやってきたサキの姿を見つけて慌てて荷物をひっつかんで外に出ようとした。だが、サキもカノンの姿を見つけ、急いで駆け寄ってきた。

「変な事を聞いたんですけど…0℃があなたの歌を勝手に作り替えて 
 自分たちの物にしたって…。本当なんですか?嘘ですよね?!
 ……はっきり…答えてください…。」

カノンは真っ直ぐにサキを見つめ、静かに話し始めた。

「あの歌は、私にとって大事な歌でした。
 でも…幸太郎が、勝手に自分の物にしてしまって…。」

「……本当…なんですね?」

ずっと心の奥底に澱のように積もってカノンを苦しめていた真実を、ようやく0℃のメンバーであるサキに話す事が出来た。カノンは心の重石がとれたようなホッとした表情で小さくため息をついた。

けれどその代り、今度はサキの表情が強張り、見るみる色を失くしていく。サキはカノンに力なく頭を下げてフラフラと教室を出て行った。

サキがいい子だから、今週はこのシーンが一番つらかったです。



「なぁなぁ、聞いておくれよ。
 娘さんが歌を盗られたっていうのは、これのことなんじゃないか?」

ジュウゾウ爺の前でショウタがオンバケの姿に変わった。ショウタはテレビのオンバケなんですね。ふたつのブラウン管には0℃が映し出され、サキが「TO THE TOP」を歌っている。
ジュウゾウ爺のうろたえっぷりが可愛いです(笑)長門さん素敵だなぁ。



構内をうろつくイパダダは、一人の学生に目をつけて忍びよる。タイヘイが横合いから飛び出してイパダダに組みついた。

今週のタマシキ、一瞬蛇かと思ったけど、ミミズでしたねー!でっかいミミズ!!気持ち悪いw!さすがにこれは気持ち悪い。直径1cmくらいのだったら小学校の遠足で見た事ありますけどねぇ。
蛇は全然平気なんですよ、私。毒は怖いですけど、首に巻き付けてKISSだって出来ます。同じ様な形状なのに、なんでミミズは気持ち悪いと思うんだろう…と思ったんですが、たぶんあの環形の身体がヤなんですね。今週のでっかいミミズタマシキ見てわかりました。

せっかくタイヘイがオンバケの姿に変身しましたが、見せ場は来週のお楽しみです。



カノンは言いたい事が言えてスッキリしましたけど、サキが辛いですね。カノンの鬱鬱とした心情はタイヘイ達と出会って、トンネルを抜けたかな…と言う感じです。同じ痛みを負う事になったサキに対して、カノンはどう接していくのかな。

次週予告。幸太郎が性懲りもなくカノンに絡んでくるみたいですね。今度は何を言い始めたんでしょ。暗い顔でステージに立ったサキが、一体何を決断したのか。そして、やっぱりミミズ気持ち悪いww。

だいちゃんでタイヘイ達と一緒に楽しそうに歌うカノンの笑顔が、一点の曇りもなくて眩しいです。思いっ切り歌えない理由が無くなったのかな。
新しい青いオンバケが登場しそうですし…って、ちっちゃいぞ、こいつ。

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ここからですね

中学生高校生あたりに観ていただきたい内容になってきました。まじめなだけじゃ、大人の言う事に従順なだけじゃ世の中はけして生きやすくはならないことが感じられてくる年頃です。自分のことで手一杯。そんなつもりはなくても自分中心に物事を考えてしまう年頃です。指標となる大人、目標とする人物、夢中になれるもの。心を支えてくれる支柱が求められる年頃です。

で、今のカノンがそう。バンド活動もしていませんし、バイトもまだこれから。学業もぼちぼちといったところでしょうか。カノンのこれからは、ジュウゾウの口からその使命が語られてからですね。カノンの物語の行く先不明のもやもやは、思春期のもやもやに似てたり似てなかったり。

いつも、「悩めばいい」という台詞がリフレインしますよ。原因と結果だけを淡々と映して、善いこと悪いことについてあまり突っ込まないところがストーリーテリングの妙ですね。コンタクトレンズを探していた女性のシーンも悩みどころでした。(好意に対する不快感をあんなふうに口にする人には僕も会ったことはないのですが、睨まれたり無言の抗議を受けたようなことはあるようなないような・・・)しいて感想を言えば「不器用」。

本当にオンバケたちがいれば、話しができれば、そんなことを思いますよ。なんだか、カノンの思い出のばあちゃんに成り代わってるみたいに温かいんですもん。うちのテレビも、いつかあんなふうになってくれるかなあ。金魚もええなあ。

こんにちわ、syn_syn さん!

昨日は朝から出掛けてしまったので、お返事が遅くなってすみませんでした。

青春時代…なんて言葉はすっかり死語になってしまいましたが、確かに、syn_synさんがおっしゃるように、その年頃の子どもたちが抱えるモノに似通っているように思えますね。
自分の学生時代をつらつら振り返ると、頭でっかちな理想論と現実の世の中との狭間で、わけもなく怒ったり泣いたり不安になったりしていたように思います。

大人はそんな子供たちの為に答えを用意する必要はないんですよね。ヒントを見せてあげるだけで良いんだと思います。子供達はそれを手掛かりに、自分で悩んで、考えて、そうやって選んだ道を生きていけばいい。大人はいつも見守っていて、壁にぶち当たってへこんだ時に支えてあげれば良いんじゃないかと思っています。

悩む事は大事です。挫折たり絶望したりする事も大事です。
綺麗な物だけ見せて、安心安全な道ばかり用意してあげていたら、子供の生きる力は育たないんじゃないかと。
カノンがまさにそうですよね。可愛がってくれた祖母が他界して、カノンは現実の世の中にぽいっと投げ出された。そこで生まれて初めて挫折と絶望を味わったと言う所でしょう。ここを乗り越えた時、彼女はきっと強く、もっと優しくなっている…。そんな気がします。

オンバケ達は、おっしゃる通り、カノンにとっておばあちゃんと同じなのかもしれませんね。オンバケ、良いですよねー。
私はトモスケと、やっぱりタイヘイが(笑) ホッとしたいのかな。



ようやく物語の長い導入部が終わったと言ったところでしょうか。
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路地裏のノラ

Author:路地裏のノラ
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