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侍戦隊シンケンジャー 第47幕 『絆』

長かった嘘が終わった時、そこに何も見つけられず、十臓との戦いに没頭していく丈瑠。

駆けつけずにはいられない茉子、千明、コトハ。

侍として身動き出来ない流之介。 

それぞれの思い…行き着く先には、果たして…!




「ざわついているな…。」

六門船から三途の川を眺め、薄皮太夫がつぶやいた。ドウコクの水切れが戻りかけているせい…シタリはそう思っているようだが、太夫はそれだけではない何か感じているようだ。



寂寥とした荒野で舞うように斬り合う丈瑠と十臓。

「嘘だけでは…決して嘘だけでは無いはず…!」

激しく刀を交えて睨み合う丈瑠の胸に、必死に訴えかける彦馬の言葉が甦る。でも…。

「それでも…!嘘は嘘だ!俺には…これが…。」

嘘で固めた人生の、その実体の無い頼りなさの中で、唯一自分に残された”確かな物”にすがる様に、丈瑠はシンケンマルをギュ…と握り締める。

丈瑠の身を案じて、茉子、千明、コトハは決戦の場に向かってひた走る。



それぞれにとってのつらい局面。ドウコク率いる外道衆との最終決戦を前に、各々の心にどう決着が着くのか。
サブタイトルのSEがもうね。いつもと違うし(ノ_;)


誰もいない志葉家の座敷で、床に突っ伏して苦悩していた流之介がふと体を起こして、志葉家当主が座す上座を見た。
真の当主薫姫、そして影武者だった丈瑠。

「結局私は…答えも出せず、このまま…!!」

侍として為すべきは姫と共に戦う事。だがシンケンジャーとして集結してより今日まで、これぞわが殿と定めて共に戦ってきたのは丈瑠だ。その丈瑠が影武者だったと知った今、流之介は侍としての忠義心と仲間としての絆の狭間で苦しみ、どちらにも行けずにこんな所で蹲っている。
己に対する腹立たしさに、流之介は膝の上で硬く拳を握り締めた。
その時。

「今行かなければ、後悔の苦しさは今以上のもの。」

背後から諭す者がいる。流之介が驚いて振り返ると、そこには一人の黒子が座っていた。怪訝な顔で見つめる流之介の目の前で、黒子は静かに頭巾を上げた。その意外な素顔に息をのみ目を見張る流之介。

「あなたは・・・!!あの時の…!」

そこにいたのは小松朔太郎、かつて流之介が舵木折神を捕獲しようとした際に出会った男だ。



いつ果つるともしれない永い修羅の時。丈瑠と十臓は憑かれたように斬り合っている。

  最高だな。これこそ究極の快楽!!
  剣のみに生きる者だけが味わえる!

  剣…のみ。 

丈瑠が受け止めた刀身を力任せに押し込み、十臓の裏正が丈瑠の肩に食い込む。十臓はシンケンマルを跳ね上げて、一太刀二太刀丈瑠に斬りつけた。シンケンマルを支えにようやく立ち上がる丈瑠を、休むまもなく裏正が襲う。丈瑠はとっさにそれを受け止め、裏正の刀身にシンケンマルを滑らせるようにして十臓の体を薙ぎ払った。火花が血飛沫のように闇に散る。
返す刀で丈瑠が十臓の手を打つと、裏正は十臓の手を離れて漆黒の空に高く跳ね飛ばされた。

「剣…のみ!!」

丈瑠のシンケンマルが十臓を真っ二つに斬り裂いた。
空に飛んだ裏正が落ちてきて、よろめく十臓の前に刺さった。
力尽きて丈瑠も膝を折る。その前で、十臓の体が炎を上げて爆発した。
その禍々しく赤い火柱は、丈瑠の元へと急ぐ千明たちの目にも届く。

「あれは…!!」

頷き合って先を急ぐ3人。



「まさか、あなたが…!」
「あんたのおかげでまた戦う気になったんだ。侍たちや殿と一緒にな。」

第7幕で流之介と出会い、流之介の真直ぐな心に触れて黒子として復帰した朔太郎さんが、この局面で、忠義か絆かで苦悩する流之介の前に再び姿を見せるとは!あの時は朔太郎さんの方が己の道を見失って、心を彷徨わせておりましたが、今度は流之介の心を救うために、彼の前に姿を現したんですね。

でも、その殿は…流之介が俯く。

「で、動くに動けないんだろ?あんたらしいな。」

朔太郎は笑った。流之介は立ち上がり、自分に言って聞かせるように、侍として守るべきは姫!これは間違っていない!…とキッパリ言い切った。
だが、間違っていないといいながらも、流之介の心をこれほどまでに苦しめているものがある。
ただ…ただ、私は…。
その先の言葉を飲み込んで唇を噛み締める流之介。その背中に。

「『あの殿なら、命を預けて一緒に戦える!!』 …あんたが言ったんだ。」

朔太郎の言葉に、流之介ははっと顔を上げた。あの殿なら、命を預けて一緒に戦える…そう決めたのは自分。親じゃない…あの日確かにそう言った。

「あんたが命を預けた殿というのは、志葉家党首という器か?!それとも中身か?!」

朔太郎の強い言葉に打たれたように、流之介が振り返る。朔太郎は言葉を続けた。

「もちろん、姫は守らなければならない、当然だ。
 が、人は犬じゃない。…主は自分で決められる。」

朔太郎の言葉に一条の光を見つけたのか、流之介の瞳に薄っすらと涙が滲んでいるように見えた。
その表情を見届けて、朔太郎は頭巾を下ろし一人の黒子に戻った。彼の両側に静々と他の黒子も並ぶ。

「どうか…侍として悔いの無きよう」


流之介と朔太郎のやり取りを、薫は影からじっと聞いていた。
彼女もまた、憂えるように目を伏せた。



死闘の末、ついに十臓を倒した丈瑠は、燃え盛る炎の中で変身を解き、重蔵の亡骸を見つめてた。

「やった・・・・」

安心したように呟き、深くため息をついた。その時!
十臓の骸がニヤリと口を歪めて「それこそが快楽…」と言葉を発して顔を上げた。
まさか…手ごたえはあった…!!驚愕し戦く丈瑠の目の前で、十臓はギクシャクと起き上がる。

「なかなか死ねない身体でな。
 手でなくば足、でなくば口、剣を持てる限り、この快楽は続く…。」

手を伸ばし地面に刺さった裏正の柄を握った十臓の左目が赤く光る。引き攣った丈瑠の目に恐怖の色が浮かぶ。死をも超えたこれほどまでの戦いへの妄執。これが外道に堕ちた男の姿か。

「所詮…人の世の事はすべて…命さえも幻。が、この手ごたえだけは真実!!
 お前も感じているはず。何が…お前の真実か!!」

真実…丈瑠の心が揺れる。人の世のすべてが幻だというのなら、嘘で固めた丈瑠の借り物の人生など、手のひらに落ちる雪よりも儚く頼りない。されど十臓と斬り合うときの刀の重さ、手ごたえ、それは確かにこの手の中にある。
丈瑠は憑かれたような目でシンケンマルを見つめ、強く握り締めた…。

「俺の・・・・・・」

「だめぇ!!!」

茉子の絶叫と共に、3人の仲間たちが走りこんできた。しかし、丈瑠と十臓を囲う業火の勢いは凄まじく、近寄る事も出来ない。丈瑠はびくりと我に返った。

「丈瑠ーーっ!!」
「そんな話、聞いたらあかんっ!!」
「お前には、剣だけじゃないだろーーっ!!」

燃え盛る炎の向こうから仲間たちの声がする。

「お前たち…どうして…?!」
「余所見をするなっ!まだ…終わっていない。」

十臓がゆらり・・・と立ち上がり、裏正を引き抜いて斬り合いを始めようと、足を踏み出そうとしたその時。
はしっと十臓の足を止める者がいた。不思議そうに足元を見下ろす十臓の目には、十臓の足にすがり、少し悲しそうな瞳で物言いたげに見上げる女の姿が映った。それはかつて人の世に生きた時代、妻であった女。十臓の目が驚愕に見開かれる。
それは、裏正に封じられた妻の魂の幻影だったのだろうか。十臓の足を地面に縫いつけた裏正の切っ先は、押しても引いても、なんとしても引き抜けぬ。跪いて刀身を握り、力任せに引き抜こうとしても、足を貫いた裏正は、まるで斬り合いに向かおうとする十臓を引き止めるように、びくともしない。

「裏正…ここに来て・・・!!いや、この時を待ってかっ!!
 裏正ぁぁぁーーーーっ!!!

200年の時を経て、十臓の妻は彼の人斬りを終わらせるこの時を待っていたのだろう。十臓の傍らで、裏正の中で、戦いへの尽きない妄執を嘆き悲しみながらも、外道に堕ちた十臓の魂を救うために。満たされない渇きを終わらせるために。

憑き物が落ちたように静かな目をして、丈瑠は十臓の怒り狂った絶叫を聞いていた。
十臓に寄り添う心。十臓とて、剣だけではないではないか。
手の中にあるシンケンマルを見つめ、丈瑠は立ち上がり静かに十臓に言った。

「それは、お前の真実なんじゃないのか・・・?!」 

「いや!!すべて幻だ!!この・・・快楽こそーーーっ!!」

十臓の額から一直線に刀傷が走る。仕留め損ねたと思っていた丈瑠の剣は、十臓の身体の骨の髄までも一刀両断していたのだった。絶叫と共に十臓の体から立ち上った火柱は、辺り一体に燃え広がり、灼熱の地獄と化した。
丈瑠は炎に包まれ退路も立たれ、このままでは十臓と共に灰になるかと思われた刹那。

突然、炎を切り裂き一筋の道が現れた。その先に佇むは水の侍、池波流之介。
流之介は誰よりも侍として忠義を尽くす男のはず。丈瑠が影武者と知れた今、この場にいようはずも無いし、一番丈瑠を許せないのも、流之介だろう…。丈瑠は信じられないものを見たように流之介を見つめた。
千明と茉子とコトハが炎の切れ目に飛び込んで、丈瑠を外に助け出した。

丈瑠たちが外へ出たとたん、道は再び閉ざされ、燃え盛る炎の中で腑破十臓の身体が断末魔の叫びを上げて崩れ去った。



「死んだよ。腑破十臓。」

シタリが太夫を振り返り、ポツリと告げた。

「そうか…。200年の欲望、満たされたのかどうか…。」

薄皮太夫もぼんやりと呟く。同じはぐれとして、十臓の死が太夫にはどう映ったのか。
ところで、ドウコクがせっかく直した三味線を、太夫はあれからちっとも弾かないらしい。弾かないどころか、手にも持たずに置きっ放しになっている。外道に堕ちてまでも情念を燃やし、未練を引きずっていたというのに。

「お前さんの三味の音なら、きっとドウコクが回復する決め手になると思うんだがね。」

「この…音色か…。」

シタリの言葉に、つ…と歩み寄り三味を手にした太夫は、ドウコクが直した辺りをつるりと撫でた。



あたりを包んでいた炎も消え、すっかり夜も明けた戦いの跡には、十臓の裏正だけが残っている。

侍たちは各々が背を向け、黙りこくっている。
丈瑠は肩越しにちらりと仲間を見、無言で立ち上がった。あわてたコトハが「殿様!!」と声を掛けて、自分の失言にうろたえた。本物の当主が現れた今となっては、丈瑠は殿様でもなんでもない。嘘が露呈して何もかも無くなったしまたが、仲間たちについた嘘だけが残った。

「俺のせいで悪かった。早く帰って…。」

姫の下に…そう言いかけた丈瑠の言葉を遮って、コトハが堪えきれずに叫んだ。

「嘘じゃないと思います!!
 ずーっと一緒に戦ってきたことも、お屋敷で楽しかった事も全部!!
 ほんまのことやから…せやから…!!」

しかし丈瑠は少し悲しそうな目をして、しかしきっぱりと「俺がだましていた事も本当だ」と言った。
黙り込む仲間たち。

「ただの嘘じゃない。
 俺を守るために、お前たちが無駄に死ぬかもしれなかったんだ。
 そんな嘘の上で何をしたって本当にはならない…。」

志葉のためとはいえ、自分がついた嘘で仲間を殺していたかもしれない…丈瑠はそんな自分が許せないでいる。

「早く姫の下へ帰れ…。」

丈瑠はそういうと、遠慮がちに呼びかけた茉子の声にも振り向かずに、仲間たちの下から立ち去ろうとした。
黙って聞いていた千明が、怒ったように立ち上がり、丈瑠を振り向かせて殴りかかった。
なまじ腕が立つ丈瑠は、とっさに避けてしまった。

けんなよ!ばかぁぁ!!」

空振りした千明はますますいきり立って丈瑠に掴み掛かり、その横っ面を殴り飛ばした。
こんな場面なのに、あまりにも千明らしくて思わずクスリと笑ってしまいました。その後泣いたけど。

コトハは驚き、茉子は微笑んで、二人のそばに歩み寄る。
丈瑠を殴った自分の拳を見つめ、千明が思いをぶつけるように丈瑠に言った。

「今ので…嘘はチャラにしてやる。…だからもう言うなよ。何も無いなんて、言うなよ!!!
 何も無かったら、俺たちがここに来るわけねぇだろ!!」

ゆっくりと流之介が歩み寄り丈瑠の前で止まった。

「志葉…丈瑠。 
 私が命を預けたのはあなただ。それをどう使われようと文句は無い!
 姫を守れというなら守る!!ただし!!
 侍としていったん預けた命、責任を取ってもらう!!」

ざ…と丈瑠の前に跪き、流之介はこうべを垂れて叫んだ。

「この池波流之介!殿と見込んだのはただ一人!!これからも、ずっと!!」
「俺も…同じくってトコ。まだ、、前に立っててもらわなきゃ…困んだよ。」
「うちも!うちも同じくです!…それに、源さんや彦馬さんも!」 
「黒子の皆さんもだ。」
「丈瑠。志葉家の当主じゃなくても、丈瑠自身に積み重なって来た物は、ちゃんとあるよ。」

俺にも…。
茉子が、千明が、流之介が、コトハが…仲間たちが温かく微笑んで頷く。
丈瑠の目に涙が溢れ、仲間の前で初めて泣いた。
志葉家当主と家臣という繋がりを越え、彼らは真の絆で結ばれた。十臓の妄執に引きずられ、一度は外道の淵を覗き込んだ丈瑠だったが、これで二度と己の真実を見失う事は無いだろう。

若き侍たちの絆がしっかりと結び直されたのを見届けた裏正は、安心したように輝き、風に溶けて消えた。



誰も家臣がいない志葉家の座敷では、薫が一人、首座に座っている。

「けしからwwん!!」

丹波さん、今日も絶好調。丁度外から帰ってきた彦馬と源太が、ヒタと壁に身を寄せて中を覗う。
なぜ隠れる、彦馬さん(笑)
丹波は熊のように部屋の中を行ったり来たりしながら、流之介たちへの不満を吐き散らしている。

この期に及んで影の下へ走るとは…!自分たちが一体何をしているのか、分かってはおらんのかー!
あの大馬鹿者どもめーーっ!!

仲間を悪し様に言われてカチンときた源太が飛び出していこうとするのを、彦馬は口を塞いで影に引きずり込んだ。自分で文句を吐き散らしているうちに、どんどんヒートアップする人というのがいますが、丹波さんはまさにそのタイプですね。自分の中に湧いた悪い妄想に更に腹を立てるという…(^^;)

薫の膝元に取り付いて、「謀反、謀反」と大騒ぎする丹波の額を扇でポンと打って、薫は諭すように言った。

「馬鹿を申すな。影とはいえ、家臣との絆は結ばれているのだ。
 …私は自分の使命だけに夢中で…私が出る事で彼らを苦しめる事にまで思いが至らなかった。」

座敷の外でバタバタしていた彦馬と源太は、お姫様が自分たちの苦悩をしっかりと深刻に受け止めて、ひそかに心を痛めていた事に驚いた。悲しそうに表情を曇らせ俯く薫に、「何をおっしゃいます!」と丹波が力を込めて言った。

「姫は血の滲む努力で封印の文字を習得されたのです。
 ありがたがりこそすれ、苦しむなどと!!」

丹波は”じい”の顔になって嘆いた。
彦馬さんは、丈瑠のためと思えば心を鬼にして、辛い稽古をさせたり、時には苦言を呈したり…という厳しい愛も持っているけれど、丹波さんは、いうなれば溺愛型の”じじバカ”なんでしょうか。こんなに若くして血を吐く思いで封印の文字を習得した薫は、丹波にしてみれば自慢の姫、最高の当主のはず。なのに家臣どもは相変わらず影武者にこだわって、姫をほったらかしにしている。これでは姫が大変な思いをして出てきた甲斐が無い。姫に仕えようとしない侍たちも腹立たしいし、姫がかわいそうだという思いがない交ぜなんでしょうかね。
悪い人ではないんだな。ただ、姫を溺愛しすぎて他を思いやれないのかも。

侍たちを力ずくで連れ戻そうと張り切って出て行こうとする丹波に、薫は「止せ!」と扇を投げつける。が、丹波はこれをうまく交わして得意げに妙な体操をしている。
す・・・と一人の黒子が薫に歩み寄り、恭しくハリセンを差し出した。薫はそれを手に取り、丹波の頭に打ち下ろした。

「うん、これはいい。」

満足げに笑う薫に一礼し、黒子は頭巾を上げてにやりと笑った。
朔太郎暗躍(笑)GJ

「お姫様もやるねぇ…。」

源太は表情を緩めてそう呟いた。
その時、スキマセンサーが鳴り響いた。流之介たちが出払って手薄だというのに、街では大ナナシ連中が暴れているのだ。逃げ惑う人々。

「侍たちに連絡を!!私は先に出る!!」

すぐさま薫は彦馬にそう命じ、自分はただ一人で出陣しようとした。
そんな薫の前に源太が姿を出してニヤリと笑った。

「寿司屋でよければ、お供するぜ。」

お前は侍ではない!と指をさしてわめく丹波を薫がハリセンで黙らせ、嬉しそうに「頼む!」と言った。



彦馬から外道衆出現の報を受け取った侍たちは一瞬丈瑠を見て戸惑った。しかし。

「急げ!俺はフォローにまわる!!」

丈瑠が力強く立ち上がって言った。その言葉を受けて、嬉しそうに駆け出していく侍たち。
丈瑠の瞳に強い光が戻った。

薫と源太はダイカイシンケンオーで大ナナシ連中を、シンケンジャーは地上でナナシ連中を相手に、互いに声を掛けあいながら戦う。黒子たちは逃げ遅れた人々を非難させる為に、懸命に走り回っている。丈瑠は彼らを逃がす為に、襲い掛かるナナシ連中に斬り込んでいく。

強く結ばれた絆と、氷解したわだかまり。
姫を含めた7人のシンケンジャーが巧くかみ合って絶妙のチームワークが生まれた。

敵味方入り乱れた戦場を高みから見下ろし、薄皮太夫が三味を抱えて姿を現した。
久しぶりに太夫の三味が聞ける事がうれしくてしょうがないススコダマの口三味線を、しーっと唇に指を当てて黙らせて、太夫はバチを構えた。

潮風吹きすさぶ断崖の上で、太夫は三味を弾きながら思う。

「わちきはずっと目を逸らしていたのだ…。何があったか。何をしたか…。
 そして…わちきが何者なのか…。」

紅蓮の炎の中で愛しい男を胸に抱き、あの時太夫は外道に堕ちた。
ドウコクの声が胸に響く。

「てめぇは外道に堕ちた。」

太夫の目の前でアクマロを斬り捨て、本物の外道の所業を見せた十臓…。
十臓の声が胸に響く。

「外道に堕ちるとはそういうことだ」

水切れも構わずに太夫の為に人の世に現れ、新佐の三味の傷を直したドウコク。
てめえは外道に堕ちた。他に行く場所はねぇ。

「ドウコク…。お前が最初から言っていた通り、わちきは…。」

太夫は三味を弾く手を止めて、しみじみと新佐の嘆きと悲しみが詰まった三味線を眺めた。
海岸に戦いの場を移していた茉子が太夫に気づき思わず声を上げる。

「ここで何を?!」
「外道であれば知れた事!この世を苦しみ嘆きで満たす。」
「だとしたら…私はあなたを斬る!!」
「望むところ!少しは知った者の方がいい…。」

太夫はもう一度三味を眺め、最後は呟くように気になることを口にした。
茉子と薄皮太夫。因縁の二人が今、剣を交える。激しい斬り合いの中、茉子は太夫の刃をひらりとかわし、高く飛び上がったそのままに、真直ぐに太夫に向かってシンケンマルを振り下ろした。太夫はそれを受け止めようとして、一瞬躊躇い動きを止めた。

茉子のシンケンマルが太夫の三味ごと太夫を斬り裂いた。

「あなた…まさか…?!」
「いつかわちきがこの世の価値を手放したと言ったな。
 ようやく…人であった過去も…手放せる…。」

薄皮太夫の手から三味が離れて落ちる。茉子が切り裂いた瑕から膨大な嘆きや悲しみが渦を巻いて噴出し、それは三途の川に流れ込む。荒れて逆巻く三途の川で六門船は木の葉のように揺れた。
ごろごろを船内を転がりながら、シタリは狂喜していた。

「これならドウコクも・・・!!」

膨れ上がりうねる三途の川の水底から禍々しい光が溢れ、それは人の世にも噴出した。
天を突いて立ち上がる水柱。その飛沫の向こうに浮かび上がる恐ろしい影。

ドウコク!!

「へっ!戻ったぜ、太夫。」



ドウコクが戻りました♪(←?)
前々から思っていたことがあるんですけど。

もしもモモタロスにお父さんがいたら、きっとドウコクみたいな奴なんだろうな~と。そしたら、今回の最後の台詞が「へっ!!」ですよ。うわ~と思ってしまいました。

んな与太話はともかく。解けて絡んだ絆が、前よりもいっそう強く結びなおされた丈瑠と侍たち。源太は姫様を認めて、本当に良かった…。4人が丈瑠にそれぞれの思いをぶつけるシーンが、なんだかもう・・・・色々決壊してました。「寿司屋で良ければ…」源太がものすごくかっこよかった!基本オヤジ好きなのに、うっかり源太に惚れそうになってしまいました。


次回シンケンジャー。
床に伏せっているお姫様に縋る丹波が気になります。陣幕の前に勢ぞろいのシンケンジャーは姫でなくて丈瑠だし。
どうなっちゃうんでしょう、薫姫。心配。
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こちらにも失礼します^^

いや~私も涙腺が決壊しました。
仲間との絆に泣けました!
今までの積み重ねがあるから尚更です。
ディケイドは必要なかったですねw

しかし、十臓嫁がホラーで軽くビビりました!!
普通に怖いかったです!!

姫も最高です! ナイスハリセン!!姫もいい子すぎる。
やはり姫と殿が結婚して、タケルが正式に当主になって、
姉さんとことはは側室でハッピーエンドですね(え~)
丹波は実は自分がわざと悪役になる事で姫の器を
際立たせようとしていた…と妄想してましたが、
そんな事はなかったですねw

そして遂にドウコク復活!
まだ右肩がひび割れていますね。
完全復活じゃない?
そこが弱点になる展開でしょうか?
しかし最期の登場の仕方が、
愛する女のピンチに颯爽と駆けつけるなんて、
まるでヒーローですね。
Wといいシンケンといいラスボスの存在が光ってますね。
まさに最期の敵にふさわしい。

来週も予告見ただけでワクワクしています。
戦隊も面白いですね~。
ノラさんの影響で見始めたシンケンジャーですが、
ノラさんのレビューと共に最期まで楽しもうと思います^^
では連投すいませんでした。

第47幕=ヒーロー番組は教育番組

ノラ様、おはようございます。

シンケンジャー>
徐々にチャンバラトリオ化して来た、薫と土方のコント。
次は、烈火大斬刀をお見舞いしては・・・。と言いつつ、
次回予告編で姫・死亡フラグか? 枕元で嗚咽する土方の姿に、沈痛な思いが。

志葉家に根が生えて、身動きが取れない流ノ介の眼前に現われた黒子・小松朔太郎氏。
第7幕にリンクした見事な反句で、青の後押し役を果たす。
現れた黒子連の、センターポジションという事は、黒子頭なのですね?
薫にシンパシーを抱いた源太。メカ戦で姫のナイト役。

遂に決着する、丈瑠VS十臓戦。未だ、戦いの継続を望む十臓を阻んだのは、
裏正=その妻。
「もう宜しいでしょう」の妻の表情の下、朽ち果てて逝く十臓。
過去世の存在は、人間も外道も情念が強過ぎです。

三味線が破られて、新佐の怨念からドウコク復活。
最終回、七人勢揃いで名乗りが挙げられるか?

久々に惹き込まれた戦隊シリーズの傑作。バラバラになったメンバーの
スピンオフ作品や、江戸時代を舞台に、メンバー過去世編のエピソード等にも期待。
是非、枝編エピソードを。

それにしても、御正月からのシリアス展開だった『影武者騒動編』
小さなお友達の後で観てたお母様方には、丈瑠の姿が「道を踏み外しかけた我が子」
の様に写り、ハラハラドキドキの様子でしたね。
タイトルもズバリ『絆』
将にヒーロー番組は、教育番組である事を示す傑作でした。

こちらでもこんにちわ、白いのさん!

>十臓嫁がホラーで軽くビビりました!!

すみません、軽く吹きました。そうか怖かったのかー(笑)
そういえば巷でよく聞きますね。「無言の嫁は怖い」って。(←ちょっと意味が違う)

姫、本当にいい子ですよね。先週と今週の2回で、すっかり大好きになってしまいました。息子の嫁に欲しいくらいです。
そして、丹波さん。なんだかだんだんと可愛く見えてきました。本当に姫が大事なんだなぁと。正直な人なんですよね。
来週の予告で姫の布団に縋って泣き崩れる(?)丹波さんが気になりますね。

ドウコク復活♪ ドウコク大好きなんで、テレビの前で雄叫びをあげてしまいました。

>愛する女のピンチに颯爽と駆けつけるなんて、
まるでヒーローですね。

もうね、ほんとにかっこいいですよ、ドウコク!痺れます!
ハードボイルドですね。ドウコクも。

こんにちわ、M NOMさん!

大変お待たせいたしました。

真の当主が現れて、忠義と絆の狭間で身を引き裂かれるような苦悩に身動きとれない流之介の、この苦しい局面で、彼の前に姿を現した小松朔太郎。思わず唸ってしまいました。

「姫もやるねぇ」は源太のセリフですが、一人出陣しようとする姫に「寿司屋でよければ」と笑う源太に、「漢だねぇ」と声をかけたい・・・。本当にカッコよかったです、源太。

腑破十臓の魂は最期まで外道のまんま、朽ちていきましたねぇ。結局は十臓の妻が彼を連れて逝ったということなんでしょうか。

シンケンジャー、とても子供番組とは思えないしっかりとしたドラマでしたよね。
それに、「こうしたらイケません」「これはいけない事です」と言わなくとも、何が大切なのか理屈じゃなく伝わってくるようで。
このままあと2話で終わってしまうのが惜しいです。本当に彼らのその後を描いたスピンオフ作品を見てみたいです。

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路地裏のノラ

Author:路地裏のノラ
高岩成二さんのファンです。
仮面ライダー大好きです。
来世は絶対男に生まれ変わってJAEに入って、仮面ライダーを目指します。

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