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侍戦隊シンケンジャー 第46幕 『激突大勝負』

真の当主・志葉薫の登場で、突然、丈瑠は影武者の任を解かれた。
幼い日より志葉の殿として生き、殿として戦ってきた丈瑠は、ただの”丈瑠”として放り出された今、驚くほど何も無い自分に呆然とした。

志葉家十八代目当主・志葉丈瑠。それ以外の生き方など…知らない。

居場所も存在する意味も見失い、仲間とも離れて空っぽになった丈瑠の心の隙間に十臓の言葉が流れ込んできた。

「俺と闘う!お前はそれだけで十分だ。」

何も無いよりかは、マシか…。丈瑠は父の墓前でシンケンマルを構え、十臓と向き合った。
はらはらと音もなく落ち葉が舞い散る。二人に向かって世界が急速に閉じてくる。

「これだ…。
 存在するのは、ただ剣のみ。するべき事は、ただ闘いのみ!あとは一切ごみ!
 
 …お前ならここまで来ると思っていた。」

ジリ…と互いが間合いを詰める。十臓の逆刃が煌き、二人は激しい斬り合いを始めた。

「裏正…喜べ!これから味わうものこそ、最高の…!!!」
 


 
林の中で激しく斬りあう丈瑠と十臓。
物凄い殺陣です。本当に互いを斬って捨てるという位に殺気を込めた、鬼気迫る迫力です。引きの画は、福沢さんと清家さんかもしれませんが、カメラが寄って丈瑠と十臓の顔がはっきりわかる場面でも、思わず息を殺して見入ってしまうほど迫力のある素晴らしい立ち回りでした。松坂さんも唐橋さんもすごい!
まさに死闘!

十臓は裏正を頭上に掲げ、外道衆の姿となって斬りかかる。すかさず丈瑠もショドウフォンでシンケンレッドに変身し迎えうった。ただ無心に斬りあう…いつ果てるとも知れない戦いは続く。



丈瑠の姿を探しあぐねて、源太は街中を走り回っていた。
彦馬も彦馬で心当たりを探しているようだ。源太以上に張り切って飛び回るダイゴヨウ。



一方、志葉家では。

「殿が行かれるとすれば…あそこしか。」

思い当たる場所へ出かけようとする彦馬を見咎め、闘いから戻ったばかりのシンケンジャー達が「丈瑠を探しに行くなら私達も」と詰め寄った。
殿様が居ないなんて…。このままでは納得できない。とにかく丈瑠と話したい。
シンケンジャー達はそれぞれの遣り切れない思いを彦馬にぶつけた。
彦馬は膝を着き4人に頭を下げた。

「すまん。外道衆を倒すためには、お前達を欺き通せと殿を叱咤してきたのはわしだ。
 詫びて済む事ではない。…しかしここは、殿が言うように…」

「日下部!いつまで『殿』『殿』と言うておる!
 今侍達が守りともに戦うべきは、志葉薫様のみ!」

彦馬の言葉を遮り、丹波が割って入ってきた。真の当主・薫がいると言うのに、家臣たちは侍でもない一介の影武者を相変わらず殿と呼んで慕っている…「なぜだ?」という怪訝な気持ちと苛立ちを感じているのだろう。彼もまた、志葉家を守り外道衆と戦う最善の道を模索する、ただそれだけを見つめて脇目もふらずに生きてきたのかもしれない。彼にとって今最優先されるべきは薫姫なのだ。悪い人間ではない。けれど人の機微には絶望的に鈍感なだけなのだろう。薫もそうとわかっているから、口が過ぎると顔を顰めてたしなめはするが、それ以上は言わないのかもしれない。

確かに…侍達は姫のおそばにあるべき。しかし。
彦馬は顔を上げ、真っ直ぐに丹波を見据えた。

「しかし、この日下部彦馬、殿をお預かりした時より17年。
 真の殿と心に決めてお育てし、お仕えしてまいりました。
 …そう決めなければ、私も…殿も…。」

その先の言葉を飲み込んで、彦馬は丹波に一礼すると、丈瑠を探しに出かけていった。
真の殿と家老なのだと、そう思い込んで生きてゆかねば遣り切れぬ。仮初の姿で生きる宿命を負わされた幼い丈瑠は偽りの人生を生きていかねばならない。せめて気持ちだけでも本物でなければ不憫すぎる。

彦馬の背中を忌々しそうに睨み、「真の殿とはなにごと!!」と吼える丹波の後頭部に、薫の扇子が飛んできた。奥の部屋から姿を現した薫は、厳しい目で丹波を見据え諭した。

「丹波!影がいてくれたからこそ、私は無事でいられ、
 封印の文字を習得する時間を稼げた…と言うことを忘れるな!」

姫にたしなめられ、丹波は「はぁ…。」としおらしく頭を垂れたが、すぐまた性懲りも無くまた無神経な言葉を口にして、シンケンジャー達の神経を逆撫でした。

「しかし…影も役目を終えて、ホッとしているのでは。
 偽りの暮らしも楽ではございますまい!
 何もかも全部、嘘ですからなぁ。ははははは。」

丹波にしてみれば、姫の言葉を受けて影武者だった丈瑠を思いやる・・・・つもりで言ったのかもしれません。一本調子の心の篭らない言い方でしたが、姫の手前「ナイスフォロー!オレ!」くらいの気持ちはあったのかも。
「偽りの暮らしも楽では無い」という丹波の言葉は、流ノ介達に改めて丈瑠の背負っていた物の重さ、辛さを思い起こさせたかもしれませんし、荷を下ろしてホッとしている…と言われれば、「確かにそうかもしれない」と思う気持ちもあったかもしれません。
でも、本当に一言多いですよね。丹波さん。

「全部…嘘…。」

コトハが顔色を変えた。
薫が丹波を睨み付け、ビシリと叱りつけた。

「丹波!お前は暫く口を閉じろ!!」

たちまち薫づきの裃黒子たちが丹波を押さえつけ、志葉家の家紋の入った竹の猿轡さるぐつわをかませた。
複雑な表情でそれを見つめるシンケンジャー。



山奥のつり橋で、丈瑠と十臓は無心に剣を戦わせていた。
存在するのは、ただ剣のみ。するべき事は、ただ闘いのみ。

「確かに、これだけは本物だ。一切嘘は無い。」

いずれどちらかが命を落とすまで…死闘の中で丈瑠は、本物の手ごたえを感じてい た。

丈瑠…本物はこれだけではないのに。



三図の川に浮かぶ六門船でも、シタリが命を賭した大勝負に出ようとしていた。
シタリは長い触手を巻きつけてエネルギーを注ぎ込み、オボロジメの力を強大にしようとしている。その力でより多くの人間達を苦しめ、一刻も早くドウコクを復活させるために…!
シタリは必死だった。

「アタシにはそれしか思いつかないよ…。
 本物の志葉の当主が現れたんだ。今度ァ、アタシだって無事で済むかどうか…。」

シタリがヨロヨロと倒れそうになる。「どうした?」怪訝な顔で太夫が声をかける。

「アタシだって、生きていたいんだよぅ!
 その為なら…命を半分くらいなくすのも…しょうがないさァ!!」

シタリは搾り出すように叫んで、さらに己の命をオボロジメに注ぎ込んだ。

今週のアヤカシはオボロジメ。元になった妖怪は「えんらえんら」感じで書くと煙羅煙羅ですね。読んで字のごとく煙の化け物です。煙々羅(えんえんら)とも言うことがあるようですね。薄く漂う煙の中に、薄ぼんやりと浮かび上がる人の顔。それがえんらえんらです。特にこれと言って悪さをする妖怪ではないようですよね。おどかし系というより、見た人がぎょっとする程度のモノなんですかね。この化け物に出くわすには、コツがあるようですが。
一説には、逆巻く煙の様子が地獄の業火をイメージとも。



結局、彦馬は一人で丈瑠を探しに出てしまった。志葉家の座敷に残された4人の侍達は沈痛な面持ちで、ただひたすらに丈瑠のみを案じて待つことしか出来ない。

「ったく!!丈瑠もじいさんも、『この世を守るため』って言えば
 俺達が動けないと思って・・・!!」

千明がイライラと円座を殴りつけた。

「実際そのとおりだ。
 我々は、その一点だけはどうあっても揺るがせるわけにはいかない…!」

流ノ介はジッと腕組みをして俯いたまま、低い声で返した。

「でも!!このままでいいのかよ!?
 本物の姫だからって…、姫を守っていればいいのか?」

「侍としては…それが…!」
 
流ノ介は、丈瑠の姿を求めるように上座に向き直り、「…そうできればどんなに…!!」と呻いた。
千明と流ノ介のやり取りは、そのまま皆の葛藤を映していると思いました。丈瑠の身を案じる気持ちと侍としてすべき事。目を伏せ、一度も真っ直ぐに千明を見ていない流ノ介が、物凄く辛そうで、見ていて切なかった。
「丈瑠はさ…。」茉子が静かに口を開いた。

「丈瑠はさ、ずっとこうやって抱えてきたんだよね。
 私達に嘘をついているから…ワザと距離置こうとして…。」

今となっては丈瑠の頑なな態度も理解できる。
もっと早く気づけてたら…。言ってくれたら…。皆の心にあるのは同じ思い。
けれどもう遅い。

「殿様…しんどかったやろな。
 うちが、『殿様』『殿様』っていうたんびに
 ・・・・・辛い思いしてはったんかな?」

コトハが涙声で呟いた。流ノ介が膝の上でぎゅっと拳を握り締める。コトハの後悔…それは、流ノ介も同じこと。殿、殿と、誰よりも丈瑠を立てて来た。その事がどれほど丈瑠を苦しめ、追い詰めたのか。



天源寺の長い石段を、彦馬が駆け上がっていく。丈瑠が行くとすれば父の墓に違いない。丈瑠の姿を捜し求めて境内のあちこちに目を走らせていた彦馬は、丈瑠の父の墓前に無造作に打ち捨てられた包帯を発見した。やはり丈瑠はここに…。
包帯を拾い上げた彦馬は、刀がぶつかり合う音を聞きつけ顔色を変えた。音のした方へと急ぎ駆けつけると、シンケンレッドに変身した丈瑠が、腑破十臓と激しい斬り合いを繰り広げていた。どれほどの時間をこうして闘い続けていたものか、両者は既にかなり傷つき消耗した様子で足元もおぼつかない。無理やり身体を引き起こして、なおも闘おうとする二人の間に飛び出した彦馬は、丈瑠を振り返り悲痛な声で訴えた。

「殿!お止めください!!このような闘い…まるで外道衆…!!」
「じじぃ!どけ!!せっかくの闘い、邪魔をするな!!」

十臓がゆらりと立ち上がる。丈瑠の元へと老体に鞭打ち駆けつけてきた彦馬は、苦しそうに肩で息をしながらっもキッと十臓を睨みつけ、丈瑠を後ろに庇い叫んだ。

「黙れ!!これ以上はさせん!!!」

十臓は裏正を振りかざし、しわ首もろとも…という勢いで斬りかかってくる。

「危ない!!」

丈瑠は彦馬を押し退けようとするが、命に代えても殿をお守りすると覚悟を決めた彦馬は両足を踏ん張って梃子でも動かない。十臓の凶刃が迫る!丈瑠はたいを入れ替えて、振り下ろされた刀を背中越しに受け止め、間髪入れずに十臓をなぎ払った。しかし十臓の二の太刀も丈瑠を捕らえ相打ちとなった。十臓は斜面を転がり落ち、丈瑠と彦馬は切立つ崖の上から宙に投げ出された。じいを死なせるわけにはいかない…!丈瑠は彦馬を庇うように強く抱きしめたまま、谷底へと落ちていった。



「嘘だったら…全部嘘なんかな…?
 今までの事、殿様と一緒にいた間の事…全部…。」

消え入りそうに呟いて俯くコトハの両手を、茉子がぎゅっと握り締める。

「嘘かもしれないな…。そう思えば、迷う事はない…。」

一人皆に背中を向け、流ノ介が自分に言い聞かせるように言った。
その悲壮な横顔を見つめ、千明は言葉もない。

一体どうすればいいのか。
侍として、シンケンジャーとして、そして丈瑠とともに闘ってきた仲間として。
未だ彼らは気持ちも定まらないままに苦悩していた。
しかし、外道衆は待ってはくれない。

スキマセンサーがやけに大きく鳴り響く。



街ではオボロジメが人々を襲っている。悲鳴を上げて逃げ惑う人々。
丈瑠を探して街中を走り回っていた源太が、いち早く駆けつけた。
散々ダイゴヨウに引きずり回されたらしいですね。ありえないくらい色んなものが巻きついてます。バケツに片足突っ込んだまま走り回れるなんて、源太すげー。
てか、変身直前までこの格好(笑)しかも屋台+『光』の文字!(ダイゴヨウの掛け声付!)
さすが、柴崎監督(笑)
それにやっぱり次郎さんかっこいい!

源太は一人、オボロジメに立ち向かう!



「砂之尾町だ」

彦馬不在のため、流ノ介が座標を確認する。
奥の襖が開き、薫が姿を現した。

「皆、思うところはあるだろうが、私と一緒に戦って欲しい!頼む!」

薫姫は、ちゃんと彼らの苦悩を承知した上で「共に戦って欲しい」と、素直に請うているのだ。驕ることなく真摯に請う姫の真っ直ぐな言葉に、シンケンジャー達は遣り切れない思いを飲み込んで頷いた。

それにしても…。丹波さんはまだ謹慎してるんですね。いや、拘束だったりして。



オボロジメと戦う源太は苦戦していた。このアヤカシはただ者じゃない!でたらめな強さに翻弄され、反撃もできないまま、地面に叩きつけられた。全身を襲う激痛に変身も解け、源太は無様に地べたにへばり付いて、悔しそうにオボロジメを睨みつけた。

その時、陣太鼓が鳴り響き、志葉の陣幕を5人の侍が姿を現した。
次々に名乗りを上げる侍達。しかしそこに丈瑠の姿はない。
丈瑠のいた中央には、凛と背筋を伸ばした薫が毅然と立っている。
源太は瓦礫の間に傷ついた体を横たえ、丈瑠とともに戦ってきた仲間が新しい主君に傅くのを、悔しそうに見つめていた。

オボロジメの攻撃を皮切りに、激しい戦いを繰り広げるシンケンジャー。その合間を縫って千明が倒れている源太に駆け寄った。遣り切れない思いに顔を歪ませて、源太が千明に問いかけた。

「なぁ…お前ら。本当にあのお姫様と一緒に…」
「もっと憎たらしいお姫様なら…簡単だったのにな。」

千明は苦しそうに呟くと、再び戦いの中へ飛び込んでいった。



「じい!しっかりしろ!!」

谷底に落ちて意識を失った彦馬が、丈瑠の必死の呼びかけにうっすらと目をあけた。心配そうに覗き込んでいる丈瑠に気づき、彦馬は身体を起こそうとして苦痛に顔を歪める。どこかを酷く痛めたらしい。

「大丈夫か?!今、黒子が来る。」

幾分ホッとした様子でそう告げる丈瑠の手を震える手で握り締め、

「殿…お許しを…!!」

と、悲痛な声で詫びた。丈瑠は一瞬驚いたように彦馬を見つめ、やがて悲しそうに顔を曇らせた。

その頃十臓は、何かに取り憑かれたように丈瑠の姿を求めて森を彷徨っていた。

「どこだ…!この程度、まだほんの序の口…!
 まだ終わらん…どこだ…!!」



オボロジメとの戦いは続く。戦いの中、姫を守り、オボロジメの攻撃を受けて倒れる4人の侍達。不本意であろうのに、自分の言葉を聞き届け、ともに戦い傷ついた家臣たち姿を見つめ、薫はインロウマルを取り出した。スーパーシンケンレッドとなった薫は、今度は自分が家臣たちの盾となり、絶え間なく繰り出されるオボロジメの触手攻撃を見事な刀さばきで弾き返す。薫の後ろで立ち上がった4人が、シンケンマル四重の太刀を放ち、姫のスーパーモウギュウバズーカがオボロジメを貫いて一の目を撃破した。

爆炎をバックにスーパーモウギュウバズーカを構える姫レッドが…なんて可憐なんだろう…と。女の子にしか見えない…。立ち回りも美しいし、蜂須賀さん、好きです。
お姉様とお呼びしたい…(////
どうしてこんなに立ち姿が可愛いんだろう…。不思議だ。私より年上の男の方なのに。

一の目を倒し、流ノ介が控えめに姫に一礼した。
と、ビルの向こうにオボロジメの二の目が出現した。 

「テンクウシンケンオーでいく!」
「はっ!」

4人はそれぞれの折神を姫の前に差し出した。
源太の脳裏に虚ろな目をした丈瑠の言葉が甦る。

「びっくりする程…何もないな…」

源太は丈瑠の心を思い、湧き上がるやるせない思いとと悔しさを懸命に堪えていた。



シンケンジャーは姫とともに、テンクウシンケンオーで出撃した。二の目となったオボロジメは、ますます力が漲っているようだ。だが、真のシンケンレッド・薫のモヂカラも強い。天高く舞い上がったテンクウシンケンオーの天空唐竹割がオボロジメを真っ二つにした。爆炎をあげるオボロジメ。

これで一件落着かと思われたその時、炎の中でのたうつ異形の影。誰もが目を疑った。オボロジメの三の目が現れ、炎を吐きながら襲い掛かってきた!

「ア…アタシの命を半分やったんだからネェ…。そう簡単にやられやしないよ…。」

六門船の中で、シタリが息も絶え絶えになりながら呻く。
「無茶をする…」と太夫が顔を背けて呟いた。



凶暴なキバを向いた三の目は素早い動きと格段に増大した力でシンケンジャーに反撃の暇を与えない。

「ここはサムライハオーでないと!!」

思わず流ノ介が進言する。

「ああ!」

姫は流ノ介の言葉を素直に受け止め、サムライハオーへと全侍合体した。



丈瑠の手を握り締め、彦馬は思いの丈を打ち明けた。

「じいは、殿が幼い頃より、
 ただひたすら志葉家十八代目を背負う事のみを…厳しく…。
 当主としてお育てし、血の滲む努力で…日のモヂカラも覚えていただきました。
 すべては…あの日の約束を守るために…。」

彦馬が遠い目で丈瑠の父との約束の記憶を思い起こした。

志葉家の為、この世を守る為に、丈瑠を影武者に。
その日、父はこれから我が子が負わなければならない運命を思い、息子を強く抱きしめた。

「日下部殿!!この子はまだこんなに小さいが…きっと!!」

彦馬は丈瑠の父に固く約束したのだ。

「安心してくれ。今日より…命をかけて支え続ける。
 落ちぬように…我が殿として…!!」

決して逃げるな、外道衆からこの世を守れ…そういい残し、父は死んだ。丈瑠の素性を隠すために父の存在を隠さなければならなかったのか、人知れず燃え盛る炎の中で横たわる丈瑠の父の亡骸を、彦馬と丈瑠は影からジッと見送った。

「殿は当主としては、完璧に成長された!
 しかしそれが…、このような局面で仇となるとは…。」

真の殿として…その結果、丈瑠は殿としてしか生きられなくなってしまった。今、影武者の任を突然解かれた丈瑠は、どう生きたらよいのかを見失ってしまった。丈瑠は十臓と戦うことで、ぽっかり空いた心の空洞を埋めようとしている。彦馬は深く後悔し、丈瑠に詫びた。

そこへ。

「来い!お前がするべき事は、闘いのみ!あるのは…剣のみだ!」

十臓が丈瑠を追って姿を現した。傍らのシンケンマルをつかみ、十臓を睨みつける丈瑠。

「お止めください!殿にはそれだけではないはず!!」

動かぬ身体で必死に丈瑠を引きとめようと声を嗄らす彦馬。山の向こうで、アヤカシの攻撃に押されよろめくサムライハオーが見える。あそこで流ノ介が、茉子が、千明が、コトハが戦っている。真の当主・薫とともにこの世を守るために。

この一瞬で丈瑠の心にどんな思いが渦巻いたのか。目を伏せ苦悩に顔を歪め、そして丈瑠はキッと目を上げて十臓を睨みつけた。



薫姫とともに戦うシンケンジャーは、力を合わせてモヂカラ大団円で、オボロジメ三の目を打ち砕いた。

志葉家の座敷で、源太がいつもの黒子さんに手当てを受けていると、戦いを終えた4人が戻ってきて、源太に駆け寄った。源太は、流ノ介の胸倉をつかんで座らせ、涙に震える声で問いかけた。

「なぁ…お前ら、頼む…! 丈ちゃんが…何も無い…って。
 何も無いって言うんだよ…。そんな事、ねえよな?」

真っ赤な目をして縋り付く源太。お前らは丈ちゃんの仲間だよな?お姫さんのものじゃないよな?丈ちゃんは一人じゃないよな?そう言ってくれ…頼む。そんな思いだったのでしょうか。

黒子に支えられて傷だらけの彦馬も戻ってきた。

「殿が…殿が…!!!」



丈瑠は再び十臓と闘っていた。互いに人間の姿のまま馬を駆り、激しい戦いを繰り広げている。

「殿…じいはずっとうれしく思っておりましたぞ!!」

丈瑠の心に彦馬の言葉が響く。



丈瑠が十臓と闘っている。
千明、茉子、コトハは頷き、屋敷を飛び出していこうとして、ふと足を止めた。
流ノ介はジッと俯いたまま動かない。

「流ノ介…行かないのかよ。」
「私は…侍として!!!」

硬く拳を握り締め、流ノ介は思いを振り切るように叫んだ。
わなわなと震える肩に茉子がそっと手を置き、千明とコトハにうなずいて屋敷を飛び出していった。
流ノ介は堪えるように身体を固くして、顔を上げることもしない。



「偽りの殿と家臣であっても、流ノ介達と心を通じ合っていく様子が…!
 それは…嘘だけではないはず…嘘だけでは…!!」

十臓を睨みつける丈瑠の目に涙が光る。

しかし彦馬を振り切って、丈瑠は十臓との戦いに身を投じたのだ。馬上で激しく斬り合う二人。丈瑠はシンケンレッドに、十臓も外道衆の姿に変身し、ただ無心に闘う。


「…嘘だけではないはず…嘘だけでは…!!」

千明、茉子、コトハが、丈瑠の元へと急ぐ。

一人屋敷に残った流ノ介の、血を吐くような絶叫がこだまする。



もう・・・私の感想なんか…!!皆同じ思いで見ていたのではないでしょうか。
本当に子供番組である事を忘れてしまいました。それぞれの思いが切なくて辛くて。

最期に何か書いて締めようと思ったんですけど、書いてる途中で感想を入れようと思ったんですけど、駄目です。もう本当に心が痛くて辛くて。涙が止まらなくなっちゃうんですよ。思い出すだけで。

一番苦しんでいるのは、流ノ介だろうなと思うんです。殿として育ち、殿としての生き方しかできない丈瑠と同様に、侍としての生き方を叩き込まれてきた流ノ介もまた、侍としてしか生きられないのかもしれないですよね…。流ノ介にとって丈瑠は”殿”と言うだけではない存在になっているんでしょう。今両側から引き裂かれるような思いの中で苦しんでいるんですね、流ノ介。

源太の泣きはらした目も、丈瑠の目に光った涙も、彦馬さんと丈瑠の父との約束の夜も。
ああ、もう。

最期に皆が笑っていて欲しい。ただそれだけです。




次週。

十臓の業は断ち切られるんでしょうか?
流ノ介の前に現れた黒子…あの人再び。
茉子と薄皮太夫の因縁にも決着が?
千明の怒り、丈瑠の涙。
お姫様の前に立つ源太。
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第46幕感想

ノラ様、おはようございます。

シンケンジャー>
外道と正道の狭間で、十臓とチャンバラする丈瑠。
二人の立ち合い、道場剣法ならぬ野戦の様相を呈し、迫力満点。
序でに騎馬対決。こんな立ち回り、本編でも滅多に見られません。
此れで、切断&スプラッターを挿入すれば完璧か?

子供を影武者にした事で、切ない思いに駆られる親父二人。
(ハードボイルドチックな男親の愛。冥府魔道時代劇のオマージュか?)

KYな発言を繰り返す丹波に、薫の扇子成敗。序でに猿轡。
此方も、八代将軍ドラマのオマージュ。溜飲の下った視聴者も大勢いた?
千明の「憎らしい姫なら、どれだけ良かったか」の台詞が切ない。
無力感に捕らわれる源太。

次週、侍の柵に迷う流ノ介の眼前で、あの黒子が被り物を取る。
小さいお友だちを横に、大人が嵌まったシンケンジャー。
年明けから父母祖父母世代が、滂沱の涙で鑑賞されています。

姫レッド、アクマロ登場時に影をチラつかせていたら・・・。
ストーリー構成が楽だったかも。

こんばんわ、M NOMさん!

殺陣といいドラマといい、今週のシンケンジャーは、まるでドラマスペシャルを見ているような見ごたえがありました。残りあと3話で、どれほど泣かされるんでしょうね。

馬上の斬り合い、素晴らしかったですね。松坂さんはご自身のブログの、乗馬練習したというと言う記事の中で「一年ぶり」とおっしゃってましたから、乗馬経験がおありなのですね。変身前の役者さんの立ち回りもありましたし、見ごたえがありました。

ドラマはそれぞれの気持ちが切なくて、誰の想いも胸に迫って、とても軽々に感想なんてかけない位です。切なくて切なくて。

一言多い丹波の後頭部を直撃した薫の扇。流ノ介達は複雑だったでしょうね。千明の「もっと憎たらしいお姫様なら…簡単だったのにな。」と言う言葉がすなわち皆の気持ちだったのかも。

次週は第7幕で登場したあの人が、流ノ介と再び顔をあわせますね。苦悩する流ノ介に、一体どんな言葉をかけるんでしょう。
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路地裏のノラ

Author:路地裏のノラ
高岩成二さんのファンです。
仮面ライダー大好きです。
来世は絶対男に生まれ変わってJAEに入って、仮面ライダーを目指します。

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