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侍戦隊シンケンジャー 第45幕 『影武者』

殿様・丈瑠と共に戦ってきた家臣たちの前に、
突如現れたのは、志葉家十八代目当主を名乗るもうひとりのシンケンレッド。
この大波乱、侍たちは乗り越えられるのか。
はたまた飲み込まれてしまうのか・・・・。

いつかは来ると…覚悟はしていても、いざ直面すると”、その時”はあたかも突然訪れた様で、さすがの彦馬も動揺の色を隠せない。そこへ、担架に乗せられて瀕死の丈瑠が運び込まれてきた。

「殿っ!!」

あわてて駆け寄り、丈瑠の酷い有様を目の当たりにして思わず言葉を詰まらせる。すぐに黒子たちに手当てを命じ、丈瑠は奥の部屋へと運ばれていった。心配そうにそれを見送る彦馬に、遅れて戻ってきた流ノ介たちが詰めよった。

「彦馬さん…どういうことですかっ?! あの十八代目という姫は一体・・・?!」
「シンケンレッドに変身してたぞ?!」
「意味わかんねぇよ!丈瑠が十八代目じゃねぇのかよっ!!」


怖い顔をして口々に叫ぶシンケン男組みの3人を静かに諫め、「その姫はどちらに?」と茉子に尋ねた。
もうすぐここへ…と茉子が答える。
コトハは皆の後ろで辛そうに俯いていたが、不安げに顔上げ、おずおずと彦馬に問いかけた。

「彦馬さん…殿様は、殿様ですよね?」

しかしその問いに、彦馬は黙して答えない。眉間に深くしわを寄せ、口を真一文字に引き結んで、ただ悲しそうにじっと立ち尽くしている。千明が苛々と彦馬の肩を揺さぶる。その時、茉子が意を決したように口を開いた。

「丈瑠は…あの女の子の……影武者ですか?」

ざわり…と皆に動揺が走る。そんな馬鹿な…何であいつが…!
流ノ介も千明も源太もコトハも…もしかしたら、その可能性をちらとでも考えたかもしれません。ただ認めたくないし、考えたくもない。違う答えが彦馬さんの口から語られる事を願っていたのかもしれませんね。
悲痛な面持ちで叫びうろたえる侍たちを、彦馬はもう一度諌めて、静かにみんなの顔を見渡して言った。

「とにかく落ち着け。お前たちの動揺はわかる。
 だがわしも、急なことで、どう説明してよいものか…。」

うなだれる流ノ介たちを前にして、言葉を探しながら、彦馬自身も両手をもみしだいている。
そこへ。

「志葉家十八代目当主、志葉薫様、おなりである!!」

袴姿も凛々しい志葉薫が、きりりと顔を上げて姿を現した。まだあどけなさが残るものの、凛と背筋を伸ばした様子は威風堂々として、いかにも志葉家の当主に相応しい風格を備えている。
いつもは丈瑠が座っている上座の座布団を、裃黒子が薫用の金糸のものと取り替え、薫は至極当然のようにそこに鎮座した。座敷の両側に傅くおつきの裃黒子たち。

彦馬は畏まって正座し、恭しく一礼した。
事態をにわかには受け入れずに、5人は呆然と立ち尽くす。「姫の御前である!頭が高い!控えよ」と、居丈高いたけだかに従わせようとする家老・丹波の言葉にも、流ノ介と千明はあからさまに反抗的な目で睨みつけ、茉子とコトハは目を逸らし、源太は信じられないといった表情で一瞥するだけで、丈瑠以外の当主に傅くことを無言で拒絶していた。
流ノ介たちのそのような態度に、丹波が「控えろォォ!!」とヒステリックな声を上げたその時、それまで黙って座っていた志葉薫が静かに一喝して丹波を黙らせた。

「丹波!声が大きい。」

「お前たち、とにかく座れ。」

彦馬の言葉に、流ノ介たちは渋々姫の御前に座った。



別室で黒子たちに手当てを受けていた丈瑠が目を開けた。
虚ろな瞳に映る天井を紙ひこうきの幻が横切って飛んでいく。
幼き日、縁台で父と飛ばしたあの紙ひこうき…。



切なくて、見ていて辛い場面でしたよね。
番組開始当初から、丈瑠は何かを隠し、何かを抱えて戦っていると思ってはいましたけど。影武者だったとは…。思いもよらぬ展開です。放送回数もこの回を終えれば残り4回。これから丈瑠は、そしてシンケンジャーの面々はどうするのか、どのような終幕に向かっているのか、1回も見逃せません。
永きにわたるシンケンジャーと血祭りドウコク率いる外道衆との戦いは苛烈を極め、外道衆はシンケンジャーの中心である志葉家を執拗に攻め立てた。先代シンケンレッド・十七代目の時には志葉家の弱体化も激しく、もはや風前の灯であった。

「殿!このままでは志葉家断絶。この世も滅亡する可能性もございます。
 封印の文字を習得するまで、どこかにお隠れいただいた方が…!」

「私は戦い抜くより外にない。」

清家さん家臣の言葉に、十七代目はきっぱりと答えた。
まもなく生まれる我が子に・・・次の世代にすべての望みを託す…殿の言葉に、しかし家臣たちは表情を曇らせる。これから生まれてくる十八代目が長じて封印の文字を習得するまで、一体どれほどの歳月を費やすのか、そんなに気長に待ってくれるほどドウコクは甘くない。

「影武者を立てる…。」

丹波がおもむろに呟いた。それは決して思い付きではなく、このような事態に備えて、ひそかに下準備がなされていたのだった。そして日下部彦馬が呼びつけられた。



決戦の夜、血祭ドウコク率いる外道衆の大群が志葉家の屋敷を取り囲んだ。

「全員つぶせ!志葉の一族を一人も逃すんじゃねぇ!!」

双方これを最後とばかりに総力を上げての熾烈な戦いが繰り広げられた。そこここに火の手が上がり、死に物狂いで戦うシンケンジャーの仲間たちは、無念のうちに次々倒れていった。シンケンレッドも、遂にはドウコクの凶刃をその身に受け、消え行く命の最後の1滴まで振り絞って、不完全と知りつつもドウコクに封印の文字を使い、力尽きた。先代シンケンレッドは命を掛けて次の世代を守り、最後の望みを託したのだった。

この激しくも悲しい戦いの最中さなか、先代の身重の妻は、丹波に手を引かれ闇夜に乗じて屋敷を逃れた。
そして…。

侍の家系ではないが、モヂカラの才能のある者を影武者に選んだのだ。」

それが丈瑠…。
丹波の口から語られる志葉家の真実に…丈瑠の背負っていたものの重さに言葉を失うシンケンジャー達。
丹波が言葉を続ける。

「そののち生まれてきた薫様は姫であったが、目晦ましには好都合。
 これまで人知れず暮らしておられたのだ。」

侍ではないのに、影武者として育てられた丈瑠。
敵の目を晦ます為、隠れるようにして暮らしてきた薫。
人の世を守るためとはいえ、どちらも痛ましい…ですよね。

丈瑠の部屋の障子が開き、無遠慮に入ってきた裃黒子が、インロウマルと4枚の秘伝ディスクを回収して出て行った。その様子を、丈瑠は無言のまま、虚ろな瞳でぼんやりと眺めていた。



シンケンレッド・志葉丈瑠は影武者だった!
この真実は、外道衆にとっても青天の霹靂。各々心中は様々だ。

「やられたよ!まさか目の前にいるシンケンレッドが偽者だったなんてねぇ!
 いつまでたっても封印の文字を使わない理由がやっとわかったよ!」

三途の川の六門船で、シタリが忌々しそうに吐き捨てた。

「とんだ茶番だったな。
 ドウコクが知ったら、それだけで三途の川もあふれるかもしれん…。」

薄皮太夫は、ススコダマと戯れながらドウコクが沈んだあたりに視線を向けて、特に感慨もなさげに呟いた。

「なるほど、やつの歪さの理由はそこか。…戦えればどうでもいいがな…。」

独り荒野を行く腑破十臓は、丈瑠に感じていた歪さの正体に得心がいったようだが、やはりそんなことは十臓にとって瑣末なことらしい。



丈瑠の部屋から持ち出されたインロウマルや秘伝ディスクが、真のシンケンレッド・志葉薫の前差し出された。
その時。

「お待ちを。」

彦馬が重々しく口を開いた。

「影武者を立てたのは、封印の文字の件はもちろん、シンケンジャーの柱である志葉家の、
 まさに最後の一人を隠し、十九代、二十代と次への柱が太く育つのを待つ為だったはず!」

「そのとおり!」丹波が立ち上がる。

「ならばなぜ!今、姫がお出ましに。
 この一策に命を掛け、血のにじむ決意をしたのは、先代殿だけではございませぬぞ!!」

強く訴える彦馬の胸に湧き上がるのは、志葉家の為に息子を差し出し、戦火の中に散っていった丈瑠の父への思い。

「忘れるな!今日からお前が…シンケンレッドだ…!
 決して逃げるな!外道衆から…この世を守れ!」」

これから息子にどれほどの過酷な運命が待ち受けているのか、それを知った上で、自らの手で息子に重い宿命を負わせなければならなかった丈瑠の父は、どんな思いで逝ったのか。

時を同じくして、丈瑠も縁台から空を眺め、父の言葉を思い出していた。
幼い日、この縁台で父の手を離れた紙ひこうきは、空高くどこまでも飛んでいった。

「落ちずに飛び続けろ。」



影とはいえ、シンケンレッドとしてこの世を守り、十八代当主を全うする…丈瑠も彦馬も、その覚悟で戦ってきたのだ。しかし。

「黙れ黙れィ!!
 すべては姫の御意思!お前たちの都合など…」

そんな覚悟など何の価値もないと言わんばかりに切り捨てようとする丹波を、薫は苦い顔をして諌めた。それでもなお、彦馬に向かって高圧的に暴言を吐く丹波に、薫はウンザリした様に扇を投げつけ、「うるさい」と一喝して黙らせた。

「日下部、許せ。丹波が申したとおり、私が決めたことだ。
 影武者の影に隠れて生きるのは、侍として卑怯。だから…
 死に物狂いで習得した。封印の文字を!

封印の文字を習得した?!それが本当ならば、志葉家はドウコクを倒す切り札を手に入れたことになる。突然現れたもう一人のシンケンレッドの姫君を受け入れられずにいる流ノ介たちも、思わずハッと身を乗り出す。
「これこそ奇跡。」丹波は言った。見たところまだ幼さの残る姫君が、先代もついぞ習得しきれなかった封印の文字を、この若さで習得したというのはまさに奇跡。もはや血祭ドウコクなど恐るるに足らず!と息巻く丹波の言うこともよくわかる。しかし。

「家臣一同、姫を守り、姫と共に外道衆を叩くぞぉ!!」

丈瑠や彦馬をないがしろにし、シンケンジャーの他のメンバーの意思など頭から無視して一人盛り上がる丹波に、遂に千明がキレて立ち上がった。

「勝手に決めんなよ!お姫様だかなんだか知らねぇけどさ、
 俺が家臣になってやってもいいって思ったのは、
 丈瑠だけだ!
 」


馬鹿な…あれは本当の当主ではない…と、丹波は小馬鹿にしたように鼻で笑った。
「関係ねぇよ!!」千明が叫ぶ。それきっかけに、皆の思いが堰を切ったようにあふれ出した。

「私たち…今まで丈瑠と一緒に戦ってきたんです!急にお姫様と一緒にって言われても…無理です。」
「うちも、殿様は殿様としか…。」

この局面で、一番ジレンマを感じているのは、きっと流ノ介かもしれない。
シンケンジャーは侍。家臣として当主を守るのが務め。

「それは…!そうです…。しかし!!」

丹波の言葉に、流ノ介は苦悩の表情を浮かべ、硬く拳を握り締める。

「あいにくだな、俺んち侍じゃねぇし。」

源太が立ち上がる。丹波は露骨に源太を見下した態度で、寿司屋のような身分の者がいる場ではない、と小馬鹿にしたように言い捨てた。

「寿司屋は寿司を握っておれ。」

その言葉に千明とダイゴヨウが腹を据えかねて丹波に詰め寄った。ダイゴヨウのディスクが飛び交い、的にされた丹波が頭を抱えて逃げ回り、収拾のつかなくなった座敷に、「やめろ!」と丈瑠の声が響いた。
傷だらけの痛々しい姿で現れた丈瑠は、駆け寄ってくる仲間に、ひざまずいた。
これまで見たことのない猛の姿に、思わず息を飲んでその場に固まり、悲痛な表情で丈瑠を見つめた。

「俺はお前たちを騙していた。ずっと騙し続けるつもりだった。
 預けなくてもいい命を預けさせて、お前たちが危険な目に逢っても、それでも黙ってた。
 そんな人間が、これ以上一緒に戦えるわけはない。
 侍なら、この世を守るために…姫と…。」

丈瑠はきっちりと座りなおし、両手をついて深々と頭を下げた。
薫は少し悲しそうな顔をして目を伏せた。
流ノ介たちそんな丈瑠の姿から顔を背け、言葉もない。居た堪れなくなったコトハが丈瑠に声をかけようとしたとたん、丈瑠がすっと立ち上がり、薫の前に進み出て一礼し、屋敷を出て行った。

「影武者とはいえ、なかなか見事!
 侍でなくとも、長年フリをしていれば、それらしくなるものだなぁ!ははは!」

侍でない・・・という所をことさら強調して蔑んだ様に笑う丹波を、薫がいかにも不愉快といった苦い表情で黙らせた。体が震えるほどの怒りに丹波を睨みつける5人の侍たち。

「お前らは丈ちゃんの言うことを聞いてやれよ。でも俺は我慢できねぇ。」

源太は震える声でそれだけ言い捨てると、丈瑠を追って屋敷から飛び出していった。
侍であるという足枷がなければ、他の4人も源太に続いただろう。侍ゆえに留まるしかない。



屋敷を出た丈瑠の足元に、紙ひこうきの幻がふわりと舞い降りて消えた。

「終わったんだ…これで…。」

父の言葉通りに、必死で飛び続けてきた丈瑠の紙ひこうきが、静かに落ちた。



志葉家の座敷に残された4人は、互いに言葉も交わさずにそれぞれの思いに沈んでいた。ある者は信念と情の狭間で苦悩し、ある者はかの者の痛みを思って目を伏せ、ある者は悔しさにあふれる涙を拭う事もせず、ある者は受け入れ難い現実を認めまいと、膝の上でぎゅっと拳を握り締める。

夜の静寂しじまを破って、千明の慟哭がこだまする。


 
まんじりともせずに一夜を明かした流ノ介たちは、外道衆出現を報せて鳴り響くスキマセンサーにびくりと反応して見上げた。いつものように彦馬が座標を読み上げる。

「皆、よいな。今は外道衆を。」

ハイとうなづいて、泣きはらした顔で思いを振り切るように出て行く侍たち。
少し遅れて奥から姫と共に出てきた丹波が、高らかに姫の出陣を告げる。



恐怖に悲鳴を上げながら逃げ回る人々を追い回すナナシ連中の前に、陣太鼓と共に志葉家の家紋を染め抜いた陣幕が現れる。5人揃った侍たちの、その中央に丈瑠の姿はなく、代わりに少女の姿があった。
真の志葉家十八代目当主・志葉薫。
姫君の号令と共に、侍たちはシンケンジャーに変身した。

姫の初陣です。流ノ介たちは一晩ジレンマと戦い、この世を守るために姫と共に戦う事を選んだのですね。それは丹波の言うような姫への忠誠心ではなく、あくまでも侍として人の世を守るために戦おうと、そしてそれは、何より丈瑠が望んだことだから。今はそれが精一杯の答えなのかもしれません。

それにしても…姫レッドが戦っている間中、隣で見ていたダンナが「女にしか見えない…女にしか見えない…」と、ず~っとブツブツ呟いてました(^^;)女にしか見えないどころか、どう見ても少女です。マジマザーの時は大人の女性だったのに。取り立てて女性らしいポーズや仕草をしているわけではないのに、女性にしか見えないって、やはり蜂須賀さんはすごい方ですよね。
しかも東映公式によると、女性ヒーロー(って言い方も変ですが)を演じるときには、蜂須賀さん、わざとトレーニングを控えて筋肉を落とされるとか。そんな状態で烈火大斬刀を振り回してるんですよね。すごい!
ポンと足で跳ね上げて振り回すアクションが、いかにも少女っぽい可愛らしさがあって、惚れそうです。
蜂須賀さんは世界一の女形です、ほんとに。

小さな身体で大きな烈火大斬刀を振り回し、ナナシ連中を圧倒する薫姫の戦いぶりに、流ノ介たちも思わず動きを止めて見入っている。



丈瑠を追って屋敷を出た源太とダイゴヨウは、川べりでじっと水面を見つめ佇む丈瑠の姿を見つけた。
つとめていつもどおりの調子で声をかけた源太に、丈瑠はちらりと視線を送り、また水面に視線を落とした。

「丈ちゃん。俺は…寿司屋だから、丈ちゃんが殿様じゃなくたって関係ねぇよ!
 全然!前とおんなじ!うんっ!!」

源太はキッパリと明るく宣言した。背中で丈瑠が「そうか…」と呟く。
その声は悲しいとも悔しいとも、なんの感慨もない虚ろな響きだった。顔を曇らせ源太が振り返ると、丈瑠は水面に映った自分の顔をじっと見つめてポツリと呟いた。

「俺は、殿様じゃない自分は初めて見た…。
 びっくりする程、何もないな…。」

抜け殻のように虚ろな丈瑠を心配そうに見つめる源太。



ナナシ連中と戦いを繰り広げているシンケンジャーは。
姫はスーパーシンケンレッドにチェンジし、群がるナナシ連中を事も無げに次々に倒していく。
丈瑠の望んだとおり、この世を守るために姫と共に戦うシンケンジャーは、しかしそれぞれが未だジレンマを抱え戦っていた。

ナナシ連中は次々に湧いて出て倒しても倒してもキリがない。そうこうするうちに大ナナシ連中まで出現して襲ってくる。薫はスーパーモウギュウバズーカで大ナナシ連中を威嚇し、外道伏滅で、地上のナナシ連中を一掃した。

「行くぞ!侍合体!」

流ノ介たち、変身してから薫の号令にほとんど応えてないんですよね。シンケンジャーとしては戦う。けれど自分たちにとって仕えるべき殿は丈瑠ただ一人。戦うことと仕えることは別。今の流ノ介たちにとって、そう考えることがギリギリのラインなんでしょうか。薫もそのことを理解しているのか、何も言いませんよね。流ノ介たちからいらえがあろうがなかろうが、ただシンケンレッドとして志葉の当主として戦うのみ。

シンケンオーに侍合体して数対の大ナナシ連中に対峙する。「行くぞ!」薫の声に、短く応えるシンケンジャー。



源太は丈瑠に寿司を握らせようと、屋台を引いて丈瑠の元へ急ぐ。
あんな丈ちゃん見たこたぁねぇ!何でもいいからやらせなきゃ…。

しかし、源太が屋台を引いて戻った時には、丈瑠の姿は消えていた。



薫は虎ディスクを取り出し、トラシンケンオーに侍武装し、目の前のナナシを一掃する。その時、背後に現れた大ノサカマタが背中から攻撃を仕掛けてきた。すぐさまサムライハオーとやらに全侍合体して、モヂカラ大団円を放ち、あっという間に外道衆を撃破した。やはり真のシンケンレッド、モヂカラの強さもコントロールして使いこなす力も丈瑠を凌ぐ。確かに強いが…。
シンケンジャーは5人。しかし薫は一人で戦っている。

「確かに本当のシンケンレッド化もしれねぇけど…
 でも、おれが超えたいシンケンレッドは…別にいる…。」


「丈瑠…こんなこと抱えて…ずっと…。」

「侍としては…姫に従うべき…。…しかし…。」

「違う…こんなん違う!!殿様…!!」


一件落着してもなお、侍たちの心は晴れない。



天源寺の境内の片隅に、ひっそりと建つみすぼらしい小さな墓。そこに丈瑠の姿があった。
墓標もない墓をぼんやり見つめ、語りかけるように「父さん…」と呟いた。

あの墓は、丈瑠の父のものだったんですね。最初に出てきたときには、丈瑠の父は十七代目なのだとばかり思ってましたから、誰の墓なのだろうか、母親だろうかと、考えあぐねておりましたが。影武者の父だから墓標も刻まれず、ひっそりと葬られていたのですね。

落ち葉を踏み、丈瑠に近づいてくるものがいる。
丈瑠はその者の姿を見、ゆっくりと立ち上がった。

「シンケンレッド。…いや、違うらしいな。」

腑破十臓の言葉が届いているのかいないのか、丈瑠の目は無気力なまま、まるで死人のように虚ろだ。

「そんなことはどうでもいい。
 俺と戦う!
 お前はそれだけで…十分だ!


「それだけ…。」

十臓の一言が、丈瑠の心のうろに引っかかった。



「殿が?!」

丈瑠が姿を晦ましてしまったと、源太からの連絡を受け取った彦馬は顔色を変えた。
周辺をあちこちと探し回りながら、源太は後悔に顔を歪める。

「一人にするんじゃなかった…。」



十臓が裏正を抜き放ち、丈瑠にまっすぐ切っ先を向ける。
抜け殻のように表情をなくしていた丈瑠の口元が、自嘲するようにかすかに笑った。

「何も無いよりましか…。」

そういうと丈瑠は包帯を取り、シンケンマルを構える。
十臓と戦う。十臓と命をやり取りすることで、皮肉にも丈瑠は自分の存在する意味をそこに見つけてしまった。
その目には再び光が戻った。



彦馬さんに比べて、薫の家老・丹波は器が小さい人物に見えます。身分や階級にとらわれ、傲慢で人の痛みを知ろうともしない。こちらこそ正当と選民意識に凝り固まって、視野と度量が狭いこと甚だしい。聞いていて、シンケンジャーの面々でなくとも、ふつふつと怒りが湧いてきます。
だからこそ。
そんな丹波を不愉快そうに容赦ない一喝で黙らせる薫が、至極まともで正当な当主に相応しい大きな器を持った姫として強調されるのでしょうね。おかげで、丈瑠をシンケンレッドの座から引き摺り下ろした、新参の登場人物なのにもかかわらず、さほど不快感も憎しみも無く受け入れることができました。
蜂須賀さんの姫レッドが美しすぎるってのも大きいかもしれませんが。やっぱりそれだけじゃないと思います。

丹波のヒステリックにひっくり返る声も滑稽ですけど。

影武者として育てられ、多くのものを失い、大きな嘘を抱えてその罪の重さに押し潰されそうになりながらも、必死に志葉家十八代目当主を演じ続けてきた丈瑠の苦悩は大変なものだったでしょう。

しかし、薫も背負っているものがある。300年の永きにわたり血祭ドウコクと戦い続けてきた歴代のシンケンレッド達の希望が、こんなにも若い姫の双肩にかかっている。そのプレッシャーをはねのけ、影武者に隠れて生き続ける事を潔しとせずに、死に物狂いで封印の文字を習得した、その精神力と根性はみあげたモンです。

流ノ介たちも、姫が丹波同様にイヤな奴だったら、ここまで苦悩しなかったかも知れないですよね。



さて、次週。
彦馬さんが!!!
あああ、見ているのが辛い展開が続きそうです。






 

 

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ハッピーエンド

こんばんわノラさん^^

いつもはWの方の感想だけに顔を出させて頂いてるのですが、今回はこちらにも失礼します。

前回も書いたように、ノラさんの感想に興味を惹かれ、
途中からシンケンジャーも観ているのですがタケルが影武者というのは本当に驚きましたね~。
(ゴーオンはやさ車の兄貴がもう一度光を手に入れたあたりはちょっと観てましたw)
本当に子供向けの戦隊物とは思えぬ展開に驚きです!
ノラさんの言うとおりこのハードな展開は、
大河ドラマでもおかしくないですね。

タケルは1人でこんな重い物を抱えていたんですね…。
まだ若いのにこの荷物は重すぎます。
でも重い荷物も皆で持てば軽くなりますよね?
後4話ですがシンケンジャー全員が幸せになれるといいな
と思ってます。

しかし丹波が嫌な奴だから姫の器の大きさが
際立ちますね。
本当に姫がいやな子なら悩まずに
済んだかもしれないですが、
姫もいい子ですからね。

丹波さんの役の方の演技がうまくてむかつきますねw
つい源太と同じように私もお前にタケルの何がわかるんだ!
って思いましたよ(苦笑)

>「寿司屋は寿司を握っておれ。」

なにおう!源太はカレーの方がおいしいんだぞ!
…あれ?


そして次回彦馬さんが!
次のSHTは霧彦さんと一緒に、
ふたりの「彦」がさらばしてしてしまうのか?
もうこれから一話も見逃せませんね~。
Wの感想とともにシンケンジャーのノラさんの感想も
楽しみにしてます^^


…以下はシンケンジャーの感想ではないので
聞き流してください^^;

そういえばディケイドのシンケンジャー編を
タケルが影武者とわかってみると、
また違って見えるなと思いました。

そして次回もしディケイドが現れたら?
と妄想してしまいましたw


十蔵『こいつには何もない…俺と同じだ!
戦い以外にはな!
影武者と分かった今、誰もお前と一緒に戦ってはくれない!』

士『違うな…こいつには仲間がいる!
ずっと命をかけて共に戦ってきた仲間がな!
たとえ最初は嘘で築いた主従関係だとしても、
背中を預けあって人々を守るために戦った日々に嘘はない!
そしてその関係はこの程度の嘘ではゆるがない。
心と心が繋がっているからな…。
それが仲間だ!
身分など関係ない!』

タケル『士…』

士『タケル…
お前は前に何処にも居場所のない俺に言ったよな?
ここにいてもいい、誰も拒絶していない、と。
ここはお前の世界だ。
お前がつらい嘘をついても守りたいと思った人々と
仲間がいる世界だ!
思いこむな!
お前が拒絶しない限り誰もお前を拒絶したりはしない!』

タケル『だが…
俺はずっと嘘をついてみんなを危険にさらしてきた。
許されるはずがない…』

士『ならウジウジ悩まず本人たちに直接聞くことだ。
…まあ聞くまでもないと思うがな。』

影から現れる金。

金『そいつの言う通りだぜタケちゃん!
俺たちは仲間だ!
身分なんて始めから関係ないぜ!
タケちゃん自身を信頼してるから今まで付いてきたんだ!
なぁみんな?』

集結するシンケンジャー!

水『殿!』
木『タケル!』
天『タケル』
土『殿さま!』

それぞれの思いをぶつけるシンケンジャーとタケル。

タケル『みんなありがとう…。
また共に戦ってくれるか?』

シンケンジャー『もちろん(ですとも・だぜ・よ・です!)』

十蔵と向き合うシンケンジャー。

十蔵が士を見て言う。

十蔵『…貴様何者だ?』

士『通りすがりの仮面ライダーだ覚えておけ!
いくぞタケル!』

タケル『ああ!
一筆奏上!』

士『変身!』


同時変身!

という所まで妄想しました(爆)

くだらない長文すいません(苦笑)

第45幕感想

ノラ様、おはようございます。
PC昇天の最中、感想up有り難う御座居ます。

シンケンジャー・45幕>
遂に露見した丈瑠の正体。驚愕を隠し切れない侍達。
此れ迄「嘘吐き」呼ばわり為れながらも、苦難で貫いてきた影武者役。
「御役御免」は覚悟の上だったが、実は相当に精神的ダメージを受けていた?
虚無感を漂わせつつ次回、十臓とのラストマッチに突入。

もう少し放映回数が有れば、十臓を討ち果たした後「外道堕ち」した丈瑠が、
カブトの「地獄兄弟」ならぬ「地獄殿」にやさぐれ果て、
十臓の裏正を片手に、黒い衣装で仲間の前に出現。片目は外道眼。

「お前等はいいよなー。侍の家系で」
「どうせ俺なんか、影武者なんだよ・・・」

「外道衆を斃す前に、此の俺を斃せ」と、自暴自棄の剣を振るって、
シンケンメンバーに立ちはだかるエピソードが有れば。
そんな丈瑠に仮面の下、泣いて斬り合うメンバー。
所謂、仲間の絆で立ち直る「絶望と再生」のエピソードが・・・。
(裏46幕として、ファイナルライブツアーにて上演。
 本編での爺・彦馬の役割を、メンバーが担ったら、こんな展開になる)

ドウコク襲来の中、落ち延びて行く17代正室。実は、丈瑠の実母でもある?
モジカラを持つ子供を産んだ事で、丈瑠父から引き離され、泣く泣く17代目の
「拝領妻」ならぬ「召上げ妻」にされてしまった?
丈瑠と薫は異父兄弟か? 有る意味『武士道残酷物語』な裏設定?

十八代目当主・志葉 薫。爺・丹波や裃黒子達に「乳母日傘」の扱いを受けるが、
そんな周囲の扱いを「ウザい」と感じているのが、台詞の其処彼処に見え隠れ。
「卑怯な振舞いは嫌」の男前な言に好感を覚える。
姫レッド役のスーツアクター・蜂須賀氏の名演技、見事成りの一言。

姫付き爺・丹波歳三。小さいお友達をメインに、全視聴者から嫌われまくり状態。
姫に掛る火の粉を、盾となって庇ってるとしたら、ある意味強かな狸親父ですが、
遺憾先小者キャラが立ち過ぎ。

「銀英伝」のオーベルシュタイン並みに、味方側で大義名分と冷徹さを振りかざし、
周囲を捩じ伏せてしまう、大人を唸らせるキャラ立ちにしたら面白かったかも。

あっ、子供たちの溜飲を下げる為に、源太に一発殴ってもらったら・・・。

次回予告、「日下部彦馬の最期」が展開されるのか?

此処まで来たら、シンケンジャーのオマージュ作品である、某国民的時代劇の
主人公『白髭の翁』役の俳優氏に、ハイパースペシャルゲストで、
御出演願いたいですね。『16代目志葉家当主・大御所様』役で。
(かの俳優氏、TO映育ちなので出演可能かも?)

おはようございます

ノラ様(^O^)
義母さんやっちまったな!からだいぶヘコんでた私ですが、ハッ!と気付いたことがありまして、なんと私の住んでいる地域ではシンケンジャーとダブル、再放送してるんです!そう言えば間に合う~!とルンルンです!!
見逃した分を取り戻せるんですよ!!よかった~。再放送のディケイドも撮ってたんですがそれは無理だとしてもシンケンジャーとダブルはまだ間に合います!
ノラ様暖かい言葉ありがとうございました。なんとか再放送で立ち直れました(^O^)

丹波さん

ノラさん、こんにちは。

丹波は日下部よりも高位の家臣、決して見たままではないのかも…と思ったりします。
突然顔を出せば、何をどうしようとシンケンジャー達の反感は必至。それをせめて姫でなく自分に引きつけようとする親心と、
「姫は血の滲む努力をしてきたのになぜこいつらは認めない!」という苛立たしさがああいう態度になったのではと。
そうであってほしいなあ。

こんにちわ、白いのさん!

シンケンジャー、子供番組ということを忘れてしまうことがあります。ここ最近は特に。
以前のように「来週も楽しみ♪」と言えなくなってきましたよね。固唾を飲みながらシンケンジャーの行く末を見守っている感じです。
とにかく、最後には皆が笑顔でいて欲しいと、ただそれだけです。

丹波の言動については、少なくとも私も流ノ介達同様に、「あんまりだ」と思いましたけど、そのおかげで姫をすんなりと受け入れられたのは事実です。まだ姫は今回の件に関して多くを語っておりませんから、次回を待つのみですね。一回一回が重いですよね~。
見るのは辛いけど、見届けなきゃ。

>なにおう!源太はカレーの方がおいしいんだぞ!
wwwwww!
ありましたねぇ!そんなことが(笑)

来週は彦馬さんが大変な事になりそうで、どうなってしまうのかドキドキです。
来週っていうか、もう明後日ですね~。ドキドキ。

再びディケイドが現れる”妄想(?!)”楽しく読みました(笑)士たちはまだ旅を続けていることになってますもんね!こんな風なエピソードがあってもおかしくないですね。

自分を見失って苦悩するヒーローがいれば、行って進むべき道を示す!
ディケイドってそういう仮面ライダーって事で。

こんにちわ、M NOMさん!

お待たせいたしました(^^;)
朝起きたらPCが虫の息…というとんでもない”がんどう返し”ですっかりUPが遅くなってしまいました。

丈瑠が影武者。この展開は見ている私たちもただただ驚愕でしたよね。未だかつてこれ程の重荷を背負ったレッドはいなかったんじゃないでしょうか。

>「お前等はいいよなー。侍の家系で」
>「どうせ俺なんか、影武者なんだよ・・・」

www!そんな殿、イヤだと思いながらも、やさぐれた丈瑠と源太の地獄金赤兄弟を見てみたい・・・と思ってしまいました。

丈瑠の母親はそういえば回想シーンでも一度も登場しておりませんね。幼い頃に亡くなったのか、そうであれば父は母の分まで愛情を注いで育てたかっただろうなと思うと、余計に切なくなってきます。

>姫に掛る火の粉を、盾となって庇ってるとしたら、
>ある意味強かな狸親父ですが

そうですね、そうかもしれません。姫側には姫側の、壮絶な歳月があったんですもんね。
いずれにしても、丹波がいたから薫姫の器が際立って見えました。
「銀雄伝」は見たことが無いのですが、ただ憎まれるだけのキャラではなく、視聴者を「なるほど無理も無い」と納得させるだけのモノを持っていてほしいですよね>丹波さん。

シンケンジャー、残り4話で終わってしまうのが惜しい作品です。ついつい、あれもこれもと、エピソードを追加して、終幕を先延ばしにしたくなりますよね。

こんにちわ、マミーさん!

そうですか!再放送が間に合いますか!
良かった~(^^)
そういえば実家に帰ったとき、とんでもない時間に週遅れの再放送をしていたような記憶があります。

Wは2話続きのエピソードの解決編、シンケンジャーは物語も風雲急を告げる怒涛の展開。どちらも見逃せませんものね。

本当によかった。ほっとしました(^^)

こんにちわ、makiさん!

ああ、なるほど…そうですね。
丹波の言葉があまりにも高圧的で無体な物言いだったので、私もシンケンジャー達と一緒になって憤ってましたが、世間から身を隠し、死に物狂いで封印の文字を習得してきた姫を、傍らでずっと支え見守ってきた丹波の気持ち…というのを失念していました。

>「姫は血の滲む努力をしてきたのになぜこいつらは認めない!」という苛立たしさがああいう態度になったのではと。

そうかもしれません。なんだかいきなり丹波を憎みきれなくなって、切なくなってしまいました。

ドウコクを封印したら、300年の永きに渡る外道衆との戦いは終わり、志葉家はその役割を終えるのでしょうか。
彦馬さんと丹波さん、二人して茶でも啜りながらこれまでの互いの苦労を称え、これからの苦労に苦笑いしながら、それぞれの親心を語り合う日が来ればいいなと思います。
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高岩成二さんのファンです。
仮面ライダー大好きです。
来世は絶対男に生まれ変わってJAEに入って、仮面ライダーを目指します。

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