護摩札は不吉な黒い灰となって上空に舞い上がり、平和な生活を営む島民たちの上に降り注ぐ。黒い灰に触れた人々は、皆一様に豹変し、たった今まで愛し合い、信頼し合った相手に躊躇いもなく憎悪をぶつけ始めるのだった。
五味さん・・・(笑)ホントに容赦なく浅井さん(Gロッソの殿)をバッグでひっぱたいてましたね。おまけに腹にドカッと蹴りが入ってましたしw。コウちゃんが逆上して変身しちゃったらどうしようかと。(←嘘です)
どうか消さぬよう頼みます、お二方・・・・と視線を送った先には腑破十臓と薄皮大夫がいた。いずれシンケンジャーもこの護摩壇の事に気付くと見越したアクマロは、腕の立つ二人に警護を任せたのだ。それに・・・。この二人は、今のところアクマロの言う事を聞いているしかないですし。大事な裏正、大事な三味を人質にされてるようなものですしね。
茉子はともかく、意外とリアリストだな、コトハちゃん・・・とちらと思ったことは秘密です。千明の言葉に若干ワクワクしたニュアンスを感じたのは、多分私がそういう話を聞いた場合、ワクワクしちゃうからなんだろうな・・・と思ったり。源太の「よし!一発乗り込むか!」ってのも、いくぜ!いくぜ!いくぜww!みたいな、「こーゆーのが好きなんだよ!」みたいな、お祭り気分に思えたり。男の子って、いくつになってもそういう部分を忘れないんじゃないかなと思うんですよね。・・と私の中の少年心が言ってるんですがw。
問題の島に降り立ったシンケンジャー。え?!この新浜丸で来たの?漁船で?!まさかね。
一見穏やかな町の風景だが、どこか不穏な空気が漂っている。6人の侍は手分けをして調査をする事になった。
グループ分け、昔で言う「好きな者同士」みたいですよね。千明はやっぱりテンションが似ている源太がやりやすいんでしょうかね。仲のいい兄弟みたいだし。そうなると女の子同士にしない所が大人ですね、丈瑠と流ノ介。丈瑠と茉子、流ノ介とコトハが組んで三方に散るシンケンジャー。
丈瑠&茉子チームが向かった先では、道に
五味さんのバッグつりざおや魚籠や箒や、様々な物が散乱し、窓は木が打ちつけられ、通りに人の姿はない。有刺鉄線を巻き付けたバリケードまである。丈瑠たちの姿を家の中から覗っていた住民は、憎々しげに二人を睨みつけて、一様にピシャリと戸を閉めて籠ってしまう。これでは話を聞く隙もない。
千明と源太チームは、町を包むそこはかとない殺気を感じ、油断なく辺りを見回す。と、千明に向かって石が飛んできた。シンケンマルでそれを打ち落とし、「誰だ!」と見回しても誰もいない。二人して顔を見合わせ首をかしげたその時!無数の石が二人に向かって飛んできた!慌ててその場を逃れる千明と源太。
流ノ介コトハチームは林の中にいた。島の住人が一人もいない事を訝しむ流ノ介。近くの茂みがガサガサと動き、一人の少年が飛び出して駆けていく。慌てて後を追いかけ、ようよう少年を捕まえた。最初怯えたように抵抗して流ノ介の腕の中でもがいていた少年も、「落ち着いて!」というコトハの言葉に静かに俯いた。
「この島の事を教えてくれないか?」
丈瑠と茉子チームの前に殺気だった島民の男女が立ちはだかった。
五味さん再び!そして殿vs殿じゃないか!!わくわく。こんなに隙のない一般人はいないし。
「お・・・お前たち・・・俺を狙っているんだな!!」
「違う!私よ・・!あんたが呼んだんでしょ!!」
五味さん形相が怖いです(^^;)
明らかに様子がおかしい、まるで何かに操られているような二人に戸惑いながらも、襲いかかる彼らの攻撃をいなす丈瑠と茉子。
『俺、誕生!』でモモたちが忍者相手に「人間だからやっつけられねぇ!」みたいな、襲いかかってくる相手を絶対に傷つけちゃなんねぇ!という戦いを思い出しました。すみませんね、電王電王って、戦隊で電王の話を持ち出して。
一方、千明と源太は軽トラに追い回されてます。運転している男は、憎悪の表情を浮かべて「みんな俺の敵だ・・・!みんなやっつけてやる・・・!」とブツブツ呟きながらハンドルにしがみついている。
こののっぴきならない状況で、あの着メロの緊張感のなさがなんとも(笑)
「ハイッ!梅森ですぅww!」という電話の出方にさらに爆笑してしまいました(笑)
二人とも体力在りますね。それでも1発OK出会った事を願うばかりです。こんなカットが何TAKEもあったら大変だー。ダッシュ何本って世界ですよね。
丈瑠と茉子のショドウフォンにも、流ノ介からの報告が入っていた。
「原因が少しわかりました。
島の人たちの様子が変わったのは、
黒い灰が降った直後だそうです。
灰を浴びた途端、家族も友人も関係なく、総て自分の敵だと思い込んで逃げたり、戦ったり。」
神社の植え込みに逃げ込んで軽トラの追跡を躱した千明と源太も、ようやく一息ついた。
源太、へロヘロです(^^;)千明はタフですね。設定では春に高校卒業したばかりですからねー、若いです。
「それでその灰なんですが・・・。
島の中心にある山から噴き出しているのを見た・・・と。」
流ノ介が少年から聞いた情報を元に、全員その問題の山に集合する手筈になった。
報告を終えた流ノ介もコトハと共に山へ向かおうとしたその時。
「シンケンジャー。こんな島までご苦労だな。」
「薄皮大夫!!」
流ノ介のショドウフォンは仲間と繋がったまんまだったんですね。切っていなかったのか。
流ノ介の緊迫した声は、全員に届いていた。
千明と流ノ介の前にはアクマロが姿を現し、丈瑠と茉子の前には・・・腑破十臓が立ちはだかる。
「十臓・・・!!」
「相変わらずの雇われ仕事でな。なら・・・少しはまともに戦わねば・・・飢える。」
「今はそんな暇はない!」
シンケンジャーに変身する丈瑠と茉子。
「やっぱり外道衆の仕業か!島の人達になにをした!!」
「人が人との繋がりを失くし、ただ争うのみの、人として最下層な世界。
これこそ三途の川の水を呼び込むのにふさわしい!」
「させるかよ!!」
悦に入って笑うアクマロを睨みつけ、千明と源太がショドウフォンを取り出し変身しようとしたその刹那!!アクマロがあの黒い灰を二人に向かってまき散らした!!
灰を浴びて形相が一変し、互いに罵り合い戦い始める千明と源太・・・!
流ノ介とコトハは薄皮大夫と剣を交えていた。薄皮大夫・・・強い!
あんなに動きづらそうなスーツ来て、なんて華麗な剣の舞!蜂須賀さん、素敵です!
激しい戦いを物陰から怖々覗いていた少年が、その場から逃げようと木の陰から飛び出した。すかさず大夫が少年に追い付き切っ先を突き付けた。
「目障りだ!!」
振りあげた刃から少年を庇い、安全な場所へと逃がすコトハ。再び1対2の戦いを繰り広げながら場を川岸へと移す。薄皮大夫は強い。渾身の一撃を受けて、流ノ介とコトハは川へ落ちていく。
丈瑠と茉子も、十臓相手に壮絶な戦いを繰り広げていた。
凄い・・・・カッコいい!福沢さんの立ち回りにくぎ付けです。背中で十臓の剣を受けるとこ(2回も!)なんてもう、おおおお!とおっさんの様な歓声をあげてしまいました。清家さんと人見さんも立ち回りが早いし、息するのも忘れちゃいますね。・・・・もう一回見よ~っと。
十臓の剣を受けて倒れる茉子を庇うように十臓の剣を受け戦う丈瑠に、十臓は茫然とした。
「シンケンレッド。お前・・・・・なぜ弱くなった?!」
「何?!」
「お前は自分を惜しむようになった。」
動揺する丈瑠は十臓に打ちのめされて変身が解け、無様に地に転がった。今の丈瑠なら、命を奪う事もたやすいだろう。
しかし。
十臓は刃を引いた。急激に興味を失った無表情な目で丈瑠を見下ろし、「つまらん」と一言吐き捨てて、十臓は立ち去って行った。十臓の姿が丘の向こうに消えた途端に意識を失う丈瑠。
アクマロの黒い灰のせいで、源太だけでなく自分を取り巻く全ての人間を敵と思いこんで怯える千明。それは源太も同じだった。小さな物音にも過剰に反応して、めくらめっぽう剣を振り回す源太。
川に落ちたまま行方の知れない流ノ介とコトハ。
丈瑠は負傷しただけでなくどこか様子がおかしい。
唯一無事な茉子は彦馬に連絡を入れ、連絡がつかなくなった仲間を彦馬に託した。
大きな怪我を負っていると言うのに、むっつりと黙ったまま考え込む丈瑠を心配そうに覗う茉子。
「シンケンレッド。お前・・・・・なぜ弱くなった?!」
十臓の言葉が丈瑠の脳裏にこだまする。
谷合いの河原にショドウフォンが虚しく響く。岸に打ち上げられて意識のない流ノ介とコトハ・・・。ここは笑うとこじゃないんですけど、なんで同じ格好で倒れているんだろう・・・と、ちょっとだけ半笑いになってしまいました。ちょっとだけね。うん。
三途の川の六門船、シタリがアクマロに皮肉たっぷりの言葉をかける。
「またぞろ、お前さんの地獄ごっこかい。よく飽きないねぇ・・・感心するよ。」
「ありがとうございます。」
「褒めてないよ。」
仲が悪いんだったら寄らなきゃいいのに。
一人手酒のドウコクのそばで、一匹のススコダマが薄皮大夫の三味の音を口ずさんでいる。
じっと見つめて聞き入るドウコクは何を思う・・・。
護摩壇を守るともなしに守る薄皮大夫が、離れたところで面白くなさそうに座り込む十臓につ・・と歩み寄る。もうね、なんて色っぽいんだか、薄皮大夫。本当に女性と見紛うばかりですよね。歩きだす前のシナといい、首の回し方といい。
「お前・・・シンケンレッドにとどめも刺さずに来たようだな。」
「あれはもう、面白くない。
裏正が戻って来たところで、あのまさに骨の髄までバラバラになるほどの戦い・・・
望むべくもないとはな・・・・。」
ならば十臓は、もう裏正の復活を望まないんでしょうかね。だとしたらアクマロに組みする理由もないという事になるんでしょうか。この抜け殻の様な十臓の虚ろな瞳は、そういう事なのかなと。
「丈瑠。気になってるの?十臓が言った事。
前の戦いに勝ったのは丈瑠の方じゃない。弱くなったとも思えないし。」
「腕じゃない・・・!十臓が言ってた通りだ。」
お前は自分を惜しむようになった。
悪いことではないと茉子は言うが、一人で戦っていた時の丈瑠とは・・・『違う。』
茉子のいう『丈瑠の変化』と丈瑠の中の『自分の変化』は明らかに齟齬があるようです。
「お前たちと戦うのが普通になっている」
「と言うか、みんなといっしょに居るのが普通って感じかな。」
茉子も流ノ介達も、みんなそうだと茉子は言う。でもそれは良い事だと。
昔の殿さまと家臣とは違うけど、私達はこれで良いと。
茉子は何か・・・丈瑠が何か言いだすのを恐れているようなような・・何か厭な予感を感じているんでしょうか?丈瑠の中に頭をもたげた何か。
必死に丈瑠が心を閉ざしていくのを止めようとするかのように、無理に明るく話しかけ続ける茉子の言葉を遮って丈瑠が叫んだ。
「違う!!俺は・・・・・・・違う・・・・!」何かを振り切るように外へ飛び出してゆく丈瑠。
俺はいつから・・・・いや、わかっていて目を逸らした。
「よりによって・・・・・あいつに見透かされた・・・!!」
俺に許されるはずはなかった。もっと・・・・強く・・・!
丈瑠の心は再び閉ざされた。
護摩壇に近づく足音に薄皮大夫と十臓が顔を上げる。一人敵地に現れた丈瑠は、島民たちをおかしくしている元凶の護摩壇を目で確認した。一人で外道衆と対峙する。ナナシ連中を押しのけて、薄皮大夫がズイと前に出た。
「十臓。お前が斬らぬならわちきが殺るぞ。いいな?!」
”雇われ仕事”も放棄して腰を下ろしたまま動かない十臓に断って、薄皮大夫がすらりと刀を抜いた。
生身のままの丈瑠に向かって振りおろされた刹那、茉子が大夫の刃の下に飛び込んで丈瑠を庇った。
「茉子・・・!馬鹿!俺の事は良いから・・・!」
「忘れたの?約束でしょ?命を預けるし、命を預かるって!」
かつて同じ言葉が、丈瑠の頑なな心を開いた。
「その約束が丈瑠を弱くするとは思わない!
一緒に居て、一緒に戦って、この世を守る!
丈瑠・・・・私が今言えるのは、それくらい。」
それだけ告げ、茉子は変身して宿敵薄皮大夫との戦いに身投じた。
「今は・・・この世を・・・守る為に!」
スーパーシンケンレッドに変身した丈瑠は、左手でモウギュウバズーカ、右手でシンケンマルを振るって、ナナシ連中を片っ端から屠っていく。
やはり私は、特撮に限って銃はあまり好きじゃないかなぁ。もっとボディアクションが見たいからですけど。銃だとどうしてもアクションが少なくなりますからねぇ。つまんないです。特にシンケンジャーは侍の戦隊ですから、バズーカはないだろう・・・と言う感じで。福沢さんのせっかくの素晴らしく華麗な太刀さばきをもっと見たいですよ。
・・・とは言え、あんなに重そうなモウギュウバズーカを片手で振り回す福沢さんは素直に凄いと思います!
シンケンピンクと太刀を交える薄皮大夫が、吐き捨てるように言う。
「この世を守るか・・・・。それほどの価値があるとも思えぬな!」
「それは・・・価値を自分から手放したからでしょ?!」
茉子が大夫をはねのける。
ナナシ連中を全て倒し護摩壇に向かう丈瑠の前に、十臓が立ちはだかり虚ろな調子で
「撃って良いぞ。もう殺り合ってもつまらん。」
と言った。丈瑠は微塵も躊躇わずに最終奥義ディスクをセットしたモウギュウバズーカの引き金を引いた。十臓の横をかすめて護摩壇が砕け散り炎を上げる。アクマロの呪術は破られて島民も元に戻った。
丈瑠の中のわずかな変化を感じとり、十臓が口の端でかすかに笑う。
「わずかだが残っているらしい。俺の肌を泡立たせる物が。」
丈瑠がバズーカを構え直し、十臓が刀を返して構えたその時、アクマロが間に割って入った。
「そこまでに。術が破れた以上、無駄な戦いをお二方にさせられませぬゆえ。」
十臓と大夫、二人をひきつれて、アクマロは姿を消した。後にはアクマロの巨大切神と大ノサカマタが出現した。意識を取り戻した流ノ介とコトハ、そして呪術から覚めた千明と源太も合流して、巨大折神戦・・・という場面で。
ダイカイシンケンオーの二天一流乱れ斬りでまずは大ノサカマタを倒した。残りは切神1体。しかし。流ノ介の「イカテンクウバスターで・・・」という意見に耳も傾けず、独断でサムライハオーに合体し、モヂカラ大団円で巨大切神を見事に撃破した。
いつもの1本締めもなく、淡々と「これにて、一件落着」で終わらせる丈瑠に戸惑う仲間たち。
戦い終わって帰路についても、仲間の雑談にも入らず、一人無言で先頭を歩いていく。
男の子たちは気にも留めずに騒いでいますが、コトハは丈瑠の異変に気づき戸惑い顔で、同行動を共にしていた茉子に何かあったのかと尋ねてきますが。
茉子にも、何が丈瑠を変えたのかわからないまま。
これではまるで・・・出会った頃の丈瑠。
三途の川の六門船にて。
薄皮大夫の三味を口ずさむススコダマを、おもむろに毟り取り握り潰すドウコク。
「大夫・・・・。」
十臓が何を以ってして丈瑠を「弱くなった」と言ったのか。丈瑠は何から目を逸らしていたのか、何が違うのか。それを考える為には、番組の最初の頃の丈瑠を思い出さなくちゃいけませんね。
丈瑠はどう変わったのかを、改めて見なくちゃいけません。
今の丈瑠は「守りの剣」になっていると言う事かなぁ。昔の丈瑠は「戦う剣」だった。
戦いの中で例えば今回みたいに茉子が敵の刃で倒れた時。
最初の頃の丈瑠は、今回の様に決して庇ったりしなかったという事を思い出しました。志葉家18代目当主として、宿命を背負って戦う丈瑠。茉子たち仲間が、共に戦うと言うのなら、それなりの覚悟を決めろと・・・そんなスタンスだった。
「この程度で潰れるような奴はいらない。」
丈瑠を庇って倒れたコトハに、そう言い切った事もありましたっけ。
一生懸命だけじゃ人は救えない。
その場しのぎの優しさなど侍には不要。為すべき事は・・・外道衆を倒す事。
仲間との絆が深まり、いつの間にかその居心地の良い温かさに包まれて、侍としても厳しい覚悟も、志葉家18代目当主としての重い宿命も、どこかに置き忘れていたと言う事なのでしょうかね。
シンケンジャーの仲間の絆が深まって、丈瑠が心を許し、彦馬さんにしか見せなかった等身大の丈瑠の素顔も垣間見えるようになって、楽しくて。それに安心して、私達視聴者も、丈瑠が背負った厳しい宿命と侍の厳しさを忘れていたのかも知れません。
シンケンジャーも来週で40幕。残り10話程になってしまいました。ここにきて初心に戻された心境です。思い出せ。最初にしつこいほど描かれた侍の宿命の厳しさを。外道衆との戦いに望む覚悟を。
小林さんにそう言われた様な気がしました。
さて次回。
「地場家18代目を背負うとは、その全てを飲み込んでこそ。」
彦馬さんの言葉の意味は?丈瑠は再び仲間に心を開くのか。
そして、御大将の登場ですぞ!ドウコクが人間界に!
しかも丈瑠と一騎打ち!♪やっふぅ~♪
ダメダメ!丈瑠ってば。
ドウコクとは飛び道具じゃなくて、剣で一騎打ちして欲しいっすよね~。
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