数週間前に新聞各紙に、「仮面ライダー、逮捕!」という、センセーショナルな見出しが躍りました。覚えておりますか?何事がと思いましたら、数年前に劇場版限定登場のライダーの変身前を演じてくださった俳優さんが、酔って交番で暴れたために逮捕されたと。
お酒の上とはいえ器物破損は良くないとは思います。軽犯罪だから良いじゃないかと言うつもりもないんですけど。「なんだ、それだけの事で?」と肩すかしをくらったのが正直なところで。
ただ、逮捕の理由よりも「俳優の
○○○○、逮捕!」じゃなくて「仮面ライダー、逮捕!」って書かれちゃうんだ・・・とそっちの方が衝撃だったものですから。
テレビシリーズのレギュラーライダーではなく、劇場版の中だけでライダーを演じただけでも、何年たっても「仮面ライダーだった」という事は付いて回るんですね。
仮面ライダーに限った事ではなく、それはウルトラマンであっても戦隊であっても同じです。「正義の味方であるべきヒーロー」が、「法を犯して逮捕」という事をあげつらって、面白おかしく、センセーショナルに書きたているのでしょうが、それは違うんじゃないかと、首をかしげたくなります。
俳優さんたちにとって、ヒーローも数多く演じてきた役のひとつであって、決して俳優さんご自身とはイコールで結ばれるものじゃないじゃないですか。医者の役を演じたからと言って、本当に病気を治せるわけじゃない、それと同じ事ですよね。記事を書く方も、それを承知で書いてらっしゃるんでしょうけど。
1度でもヒーローを演じたら、一生ヒーローのイメージは付いて回るんですね。自分が望むと望まざるとにかかわらず、一生ヒーローを背負っていくって、凄く大変だなぁと思ってしまいました。
あからさまに悪質な犯罪はともかく、ほんの些細な過ちも許されないのか・・・という感じですよね。いや、許される許されないじゃないのかな。ただ面白おかしく騒ぎ立てられるだけかも知れないですけど、でもそんなの物凄くみじめで厭だなぁ・・・物凄く凹みそうだし。
一体何が言いたいのか、ちっとも纏まらない文章ですね、すみません。
仮面ライダーをはじめ、子供たちのヒーローを演じるという事は、想像以上に社会的責任を伴うものなんだとそういう事です・・・・多分。ほんとかよ。
こんな事をつらつらと考えて行き着いた結論は、
藤岡弘さんって、凄い。数々の逸話を目にするにつれ、こんなにもヒーローを体現している方って他にはいないんじゃないかと思ってしまいます。決して演じているのではなくて、生き様そのものがヒーローで。
ご本人は「自分の代わりに怪我をしてくれたアクションチームの裏方のみんなを差し置いて、ヒーロー役だったということで今さら自分だけが表に出るわけにはいかない・・・」(←思わず涙がこぼれてしまいました)なんておっしゃってらした事があるそうなんですが、40年たった今でも変わらずに、本郷猛で在り続けてくださっているんだなぁと思うと、感動で涙が出てきます。
藤岡弘さんって、凄い!
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